福岡県北九州市は、設立を進めていた北九州市漫画ミュージアムを2012年8月3日にオープンさせる。場所は、JR小倉駅新幹線口側の商業施設「あるあるCity」の5階スペース半分と6階部分。

「あるあるCity」は株式会社アパマンショップホールディングスが所有する建物で、アニメ・マンガ・ゲーム・アイドルなどを扱うテナントを揃え、建物全体をポップカルチャーのテーマで統一して、2012年4月にリニューアル・オープンした。アニメイト、まんだらけ、メロンブックスなどの有名店が一堂に会し、吉本興業の常設劇場「あるあるYY劇場」も7階に入居している。

このコンセプトの核と位置づけられていたのが、今回オープンする北九州漫画ミュージアムだ。「見る」「読む」「描く」という3つのテーマを軸に、展示スペース、閲覧スペース、イベントスペースを備え、マンガ文化を発信すると同時に、地域の活性化も目指す。「基本コンセプト報告書[PDF]」によれば、数万冊の単行本を揃えた閲覧スペースには「漫画ソムリエ」と名づけられた専門のスタッフも配置されるという。

名誉館長に北九州市出身のマンガ家の松本零士氏、館長にはマンガ同人サークル「アズ漫画研究会」を立ち上げたマンガ家の田中時彦氏が就任した。「アズ漫画研究会」は北九州を中心にして1966年に結成された漫画同人サークル。明治大学に蔵書を寄贈した故米沢嘉博氏も所属していた。

オープニング・イベントには松本零士氏とちばてつや氏のトークショーが行われる予定(ただし観覧申込みはすでに終了)。開館記念展示として、北九州市に縁の深い松本氏や関谷ひさし氏などをテーマにした「夢と冒険の漫画ワールド展」が開かれる。

北九州市は県庁所在地の福岡市と共に福岡県の政令都市で、人口は約100万人。北九州市漫画ミュージアム関連事業の当初予算として、2012年度:約2億3千万円、2011年度:約6億円が計上されている。

北九州市漫画ミュージアム(ミュージアムHP)

http://www.ktqmm.jp/index.html

北九州市漫画ミュージアム(北九州市HP)

http://www.city.kitakyushu.lg.jp/kanko/menu02_0032.html