第86回アカデミー賞短編アニメーション賞のショートリストに、日本から森田修平監督の『九十九』が選ばれた。また長編アニメーション賞には現在19本がエントリーされており、そのうち3本が日本製アニメーションである。両部門とも今後ノミネートへ向けてセレクションが行われるので、各作品の動向に注目が集まりそうだ。

短編アニメーション賞は、エントリーを満たした作品が56本あり、『九十九』はその中からノミネート選考の対象となる10本のうちに選ばれた。『九十九』は、山の中の一軒家に迷い込んだ男が、古い家財道具などが化けた付喪神と出会う物語で、2013年夏に公開されたオムニバス映画『SHORT PEACE』中の一編。『SHORT PEACE』からは、前回(第85回)も大友克洋監督の『火要鎮』がショートリスト入りしたが、ノミネートに至らなかった。

一方、長編アニメーション部門のエントリーに入ったのは、沖浦啓之監督の『ももへの手紙』、宮崎駿監督の『風立ちぬ』、新房昭之監督の『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編]叛逆の物語』。こちらは製作サイドがエントリー申請を行い、ロサンゼルス地区での商業興行などの条件を満たしたためエントリーが認められた。ここから内容についての審査が行われ、ノミネート5作品に絞られる。今の日本の商業アニメーションの幅広さを感じさせる3本のラインナップがどのように評価されるのか興味深い。

ノミネートの発表はいずれも他の部門と共に2014年1月16日に行われる。

アカデミー賞

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