「アフリカ・地中海マンガ賞」(Africa e Mediterraneo Award)は、アフリカ人作家による未発表作品を対象として、2002年からほぼ2年に1度のペースで開かれているマンガ賞。

主催しているのはイタリアとアフリカの文化交流を進める非営利団体「アフリカと地中海」(Africa e Mediterraneo)。賞の授与を通して、アフリカ人のマンガ家に国際的な場で活躍する機会を与えると同時に、ヨーロッパ人の意識を喚起することが目的とされている。

これまで、2002年度、2003-2004年度、2005-2006年度、2007-2008年度、2009-2010年度の計5回が開催された。今回の2011-2013年度で6回目を迎える。

「食料問題」「アフリカにおけるインターネットとソーシャル・ネットワーク」および「フリー・テーマ」という3つのセクションが設けられており、それぞれの優秀者に500ユーロ(約5万円)の賞金が授与される。

2009-2010年度は、アフリカ17カ国から105作品の応募があったとのこと。

アフリカにマンガがあるかどうかさえ知られていないのが現状だと思うが、例えばコンゴ民主共和国はマンガ王国ベルギーの植民地だったこともあって、アフリカ諸国の中でもマンガ文化が盛んな国である。

そのコンゴを舞台にした故エルジェ氏の『タンタンのコンゴ冒険』や、故手塚治虫氏の諸作品など、マンガにおける黒人の描かれ方はしばしば問題となってきた。「アフリカ・地中海マンガ賞」のホームページ「Africa Comics」には過去の受賞者と受賞作が掲載されているので、アフリカ人の手になるマンガの中の黒人表象を知るためにも少し覗いてみてはいかがだろうか。

「Africa Comics」ホームページ
http://www.africacomics.net/eng_index.shtml

「第6回アフリカ・地中海マンガ賞」募集要項
http://www.africacomics.net/eng_premio_regolamento.shtml