「Computer Entertainment Developers Conference」(CEDEC)の2011年版の資料公開が続いている。2011年11月11日には剛体シミュレーション(*1)のゲーム開発応用について述べた「インパルスベースのお手軽剛体シミュレーション実装」に関する資料映像が、動画投稿サイト「ニコニコ動画」のCEDECチャンネルで無料公開された。仮想世界に積み上げられた木片をボールで崩す、ラグドール人形(モデル化された人体キャラクター)を床に落とす、などの映像が見られる。

CEDECは一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA)が主催する日本最大のゲーム開発者向けカンファレンスで、今年は2011年9月6日から3日間、パシフィコ横浜で開催された。スライド資料は「CEDEC Digital Library」(CEDiL)で公開され、ユーザー登録すれば誰でも無料でダウンロードできる。一部の映像資料はニコニコ動画で公開され、2011年11月14日現在で48本がアップロードされている。

CEDiLの充実ぶりもさることながら、ニコニコ動画での動画配信では、コメントをつけながら視聴できるため、通常の講演映像とは違った楽しみ方ができる。中でもCEDEC2010の基調講演「Defying Gravity: The Art of Tangible Bits 重力に抗して:タンジブルビット」では、 MITメディアラボ副所長の石井裕氏による68分の講演を視聴でき、2011年11月14日現在で3,026回再生されるなど、一番人気となっている。

*1 剛体シミュレーションとは、物体が変形しないと仮定して、物理計算を行い物体の運動をシミュレートするもの。