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© 蛭子能収 「飛べる人」

 2017年3月18日(土)から5月21日(日)まで、マンガ家・タレントの蛭子能収(えびす・よしかず)氏の個展「シン・えびすリアリズム〜蛭子さんの展覧会〜」が北九州市漫画ミュージアムで開催される。本展覧会は、これまで長崎、静岡、東京、大阪、金沢などで開催されてきた「えびすリアリズム」の巡回展にあたる。タイトルに「シン」がついているのは、九州では、以前に長崎歴史文化博物館で2011年に同じ「えびすリアリズム」の名称で個展が開催されていたためとのこと。

 今日ではマンガ家としてよりもむしろタレントとしてバラエティやテレビドラマに出演し、そのほんわかとした雰囲気と鋭い毒舌とのギャップが親しまれている「蛭子さん」。地元長崎で看板屋に就職した後、1973年に『月刊漫画ガロ』でマンガ家デビューした蛭子氏は、1970年代から80年代に、シュールな不条理マンガを主に短編として発表している。過激で前衛的な独特の世界観によって同業者にも一目置かれる存在となり、根本敬氏などと並ぶ日本のオルタナティブマンガ家の一人としても位置付けられる。その絵柄は「ヘタウマ」とも呼ばれ、CDジャケットのイラストなども手掛けており、幅広い活動を展開している。

 「えびすリアリズム」は、そんな蛭子氏のマンガ家としての活動にスポットを当てた個展である。昨年10月には処女作品集『復活版 地獄に堕ちた教師ども』(青林工藝舎)や、デビュー作「パチンコ」(1973年)を収録する『パチンコ 蛭子能収初期漫画傑作選』(KADOKAWA)が復刻出版されるなど再評価の機運が高まるなか、蛭子氏が生まれ育った九州での開催のはこびとなった。

 会場では、マンガ原画、巨大な木製パネルやイラストボードに描かれたカラー原画、掲載雑誌、マンガ制作資料、さらにギャンブル好きな一面が垣間見られる自作の大型スマートボールなども展示。さらに会期中には蛭子氏が来場し実際に来場者の似顔絵を描く「似顔絵サイン会」(下記詳細参照)も開催される。

開催概要

「シン・えびすリアリズム〜蛭子さんの展覧会〜」
会期:2017年3月18日(土)〜5月21日(日)
会場:北九州市漫画ミュージアム 企画展示室(あるあるCity5F)
主催:北九州市漫画ミュージアム
料金:一般500円、中高生300円、小学生200円
 (※常設展とのセット券 一般700円、中高生400円、小学生250円)
関連イベント:「蛭子さんの似顔絵サイン会」
蛭子能収氏による似顔絵サイン会
開催日:第一回 2017年3月18日(土)13:00〜16:00
第二回 2017年5月5日(金・祝) 13:00〜16:00
各日先着50名
参加無料
ただし、当日の企画展チケットと対象書籍(ミュージアムショップ)の購入が必要

※ミュージアム内での開催場所は後日決定。ホームページを要確認。
http://www.ktqmm.jp/kikaku_info/8666

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© 蛭子能収 「チャンポンを食べる家族」

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© 蛭子能収 蛭子能収氏