国際ゲーム開発者協会日本(IGDA日本)と福島県南相馬市は、「東北ITコンセプト 福島GameJam in 南相馬 2012」を南相馬市市民会館「ゆめはっと」で2012年8月4日から2012年8月5日まで開催した。また東京・名古屋・台湾台北、台湾台南でサテライト会場が設立され、合計で約170名が参加。「RISE」という単語をテーマに、約30時間で28作品が完成した。ゲームは公式サイトから無料でプレーできる。

GameJamは会場で集まった参加者が少人数のプロ・アマ混合の即席チームを構成し、30時間から48時間の短期間でゲームを開発して、世界に発信するイベントのこと。世界最大のGameJamでギネスブックにも登録されたGlobalGameJamをはじめ、世界中でさまざまな規模のGameJamが開催されている。福島GameJamは昨年(2011年)8月に第1回目が開催され、今年で2回目となる。

本年度は併設イベントとして、NPO法人フロンティア南相馬の主催で、東京工科大学などが協力した高校生向けのゲームプログラミング講座が行われ、10名がのべ4日間13回の講義に参加。修了者のうち4名が福島GameJamの南相馬会場にも参加した。会場では「初めてゲーム作りに参加して、ゲームがどのように作られていくかわかった。機会があれば、もう一度参加したい」といった高校生の声も聞かれた。

また会場には親子連れや地元の小学生らが訪れ、制作中のゲームをテストプレイしたり、自分たちで塗り絵をしたキャラクターをコンピュータに取り込むワークショップなどに参加したりした。制作チームの面々はゲームのテストプレイで得られた感想をゲーム作りに反映させたり、ワークショップで作られたグラフィックデータをゲーム作りに役立てるなど、参加者と一体になってゲーム作りが進められた。

このほか開会式では基調講演として、IGDA事務局長のダスティン・クリングマン氏、元IGDA教育専門部会の世話人で、2009年にGlobalGameJamを立ち上げた米フルセイル大学のスーサン・ゴールド氏のビデオメッセージが上映され、国際的なイベントであることを印象づけた。期間中はUstreamで特別番組が作成され、約3,000人が視聴するなど、各会場の模様が全世界に向けて発信された。

東北ITコンセプト福島GameJam in 南相馬 2012
http://fgj12.ecloud.nii.ac.jp/

関連記事

福島GameJamを開催、ロゴ&ポスターの一般公募も実施
http://mediag.bunka.go.jp/article/gamejam-234/

関連記事

福島ゲームジャム2011に関する学会発表
http://mediag.bunka.go.jp/article/2011_2-217/

関連記事

グローバルゲームジャム2012の会場受付登録を開始
http://mediag.bunka.go.jp/article/2012-40/