特別非営利活動法人 国際ゲーム開発者協会日本(NPO法人IGDA日本)は2013年8月3日・4日、福島県南相馬市・郡山市をはじめ、4カ国14会場でゲーム開発イベント「東北ITコンセプト 福島GameJam2013」を開催した。南相馬会場では地元の高校生やIT企業のエンジニア、郡山会場では地元の専門学校生が参加し、「JUMP」をテーマにゲーム制作を体験。総参加者数は531名にのぼり、70作品以上のゲームが約30時間で開発された。

 GameJamはプロアマ混合の即席チームが数十時間で特定のテーマにもとづいてゲームを開発し、ウェブ上で共有するイベントで、毎年1月に世界規模で実施される「GlobalGameJam」をはじめ、大小様々な規模のものが世界中で開催されている。集団による学びを通して、言語化しにくいゲーム作りのコツが習熟しやすい点が特徴としてあげられ、福島GameJamにおいてもゲーム・IT産業で役立つ人材育成などを通して、東日本大震災の被災地復興支援に寄与することを目的に、2011年にスタートした。

 本年度は昨年度の5会場170名から14会場531名と総参加者数が3倍以上に拡大し、海外では新たにコロンビア(ボゴダ・マデリン)、チリ(サンパウロ)も参加。昨年参加した台湾・台北会場と南相馬会場をインターネットで結んで、4カ国によるパネルディスカションも行われた。また協賛企業による事前ツールセミナーが開催され、作品のクオリティも向上。地元の小学生を対象としたワークショップなども実施され、より広がりのある内容となった。

 会場の模様はインターネットで全世界に中継されたほか、特別番組の配信も実施。いくつかはウェブ上で視聴も可能だ。また開発されたゲームは公式サイトで近く公開され、プレーできる予定だ。2013年9月19日から22日まで千葉・幕張メッセで開催される東京ゲームショウ内「TGSインディーズゲームコーナー」や、2013年11月9日に東京・秋葉原で開催される「東京ロケテゲームショウ2013」でも福島GameJamの活動内容を伝える出展が計画されている。

東北ITコンセプト 福島GameJam2013

http://fgj.igda.jp/