オーストラリア政府は2012年11月15日、3年間で2,000万ドル(約16億円)のゲーム産業支援政策を発表した。オーストラリア・インタラクティブ・ゲームファンドが協力し、最初の2年間で500万ドルが投入され、3年目に1,000万ドルが投入される。

芸術大臣のサイモン・クリーン氏は「2,000万ドルのファンドはオーストラリアのゲーム産業に確実な足場を築くために十分な額だ」とコメント。全世界のゲーム市場は2015年に901億ドル(約7兆円)に成長するとの見方を示し、オーストラリアのゲーム産業がその一角を占めることに期待を寄せた。

オーストラリアのゲーム産業は2000年代に入るまで、日本・北米・欧州の後塵を拝していた。しかしスマートフォンの登場で、世界中のゲーム開発者がアプリ開発に参入するようになると、状況が一変。世界的にヒットするアプリが続々と登場している。

メルボルンのボクセルエージェント社が開発したスマートフォンアプリ「トレインコンダクター」シリーズは累計で500万ダウンロードを記録。ブリスベンのハルフブリック社が開発したスマートフォンアプリ「フルーツニンジャ」は、全世界で約300万ダウンロードを記録した。

業界団体のゲーム開発者協会によると、昨年1年間でオーストラリアのユーザーは、15億ドル(約1,200億円)をゲームに費やしたという。同政府はゲーム産業を世界経済で最も急速に発展している分野の一つと位置づけている。

オーストラリア政府がゲーム分野で産業支援策を発表
http://www.minister.regional.gov.au/sc/releases/2012/november/sc216_2012.aspx