静岡県浜松市の学生有志が自主的に立ち上げた、コンテンツプロデューサーの仕事について学ぶワークショップ「A BloCreation」の公開プレゼンテーションが2013年2月24日、浜松市の浜松市福祉交流センターで行われた。ワークショップに参加したメンバーから3人が、「浜松を舞台にしたアニメ企画」についてプレゼンを行い、専門家の講評を受けた。プレゼンの優秀者は、東京国際アニメフェア2013のビジネスデー(2013年3月21日)に行われる「大学生が立案したアニメ企画」で発表する。

発表された企画は3つ。小林智彦氏(静岡大学4年)の「こもりび」は、日本で唯一の林業高校・天竜林業高校に通う女子高生と木の妖精との交流を描く内容。吉川由衣菜氏(静岡文化芸術大学1年)の「こだぬきの茶屋」は、浜松城にあるちょっと不思議な茶屋を営む青年(徳川家康の霊)と、そこで働くことになった少女、そして茶屋を訪れる様々な客とのふれあいを描く。小口萌花氏(静岡文化芸術大学1年)の「Windrive」は、近未来の浜松を舞台に、からっ風に乗って競う飛行機レースを題材としている。いずれも想定は1クールのTVアニメ。それぞれ地元の特徴を織り込むだけでなく、地元企業とのコラボ案、予算案まで考えてプレゼンを行った。この中から東京国際アニメフェア2013では、小口氏が発表を行う。

プレゼンの講評をしたのは、「A BloCreation」のワークショップ、ワーキンググループで学生に講義・指導を行った以下の4人――専修大学ネットワーク情報学部の福冨忠和教授、静岡大学情報学部の赤尾晃一准教授、ProductionI.Gのプロデューサー・平澤直、DLEコンテンツクリエイション部の原田拓朗部長。このうち福冨教授は「A BloCreation」のトータルコーディネーター、赤尾准教授は「A BloCreation」の顧問でもある。 講評では「企画書とプレゼンの違い」「主人公のキャラクター性をどこまで掘り下げて考えるか」「既存のどの物語のパターンに当てはまる企画なのかを考える」など専門家の視点から、様々な指摘が出た。

また、プレゼンの後は、第二部として4人をパネラーとしてトークセッションが行われ、「プレゼンにおいては何が必要なのか」「企画の段階でキャラクターをどう深めていくか」「地方とアニメーションの関係」などについて各講師が意見を語り、「アニメの企画はどういうことを考えるべきか」というテーマを深めた。

A BloCreation

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