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2021年メディア芸術データベース活用アイディアソン

Post date 2021-09-22

実施概要

文化庁では12月19日(土)に「メディア芸術データベースアイディアソン」を開催します。文化庁では、令和元年11月からメディア芸術(マンガ、アニメーション、ゲーム、メディアアート)の振興と保存・活用の基盤を企図して「メディア芸術データベース(ベータ版)」を公開しています。令和3年1月には、オープンデータとして使用できるデータセットのリリースなど、より多くの方に利活用していただけるように機能拡充が予定されています。今回のイベントは、それに先駆け、メディア芸術データベースをどう活用できるかを「アイディアソン」というワークショップを通じて考えるものです。

アイディアソンは、「アイディア」と「マラソン」の2つの語を掛け合わせた言葉で、特定のテーマについて、様々な分野の人間が集まってディスカッションをし、新たなアイディアの創出を目的としたものです。今回は「メディア芸術データベースを活用するサービスやアプリ」のアイディアを参加者全員で考えます。メディア芸術自体に興味がある方はもちろん、メディア芸術を活用した新ビジネス創出を考えている方、メディア芸術を活用した教育問題、地域活性、環境保全などの社会課題解決にチャレンジしたい方も含め、幅広い皆さまの御参加をお待ちしております。

日時:
令和2年12月19日(土)13:00-17:30
会場:
オンライン(Zoomミーティングにて開催)
主催:
文化庁
運営:
国際大学 グローバル・コミュニケーション・センター(GLOCOM)、メディア芸術コンソーシアムJV事務局
定員:70名
参加費:無料(アイディアソンに御参加いただくための電気代・通信費は御自身で御負担下さい)
参加条件:
12月19日(土)の13:00-17:30にパソコンからインターネットに接続し、Zoomミーティングを利用してイベントに御参加いただける方。
アイディアソン参加中は、Webカメラとマイク機能を使って議論に御参加いただける方。
アイディアソンでは、GoogleスライドやMURALといったオンラインコラボレーションツールを利用する予定です。こちらは当日アイディアソンの中で操作方法を御説明します。
本アイディアソンで使用するソフトウェアは、次のバージョンのブラウザでの使用が推奨されています。 Chrome: 51以上、Edge: 43以上、Safari: 9以上、Firefox: 46以上。

プログラム(当日一部変更になる可能性があります)

12:30~13:00
受付
13:00
チェックイン・チームビルディング
13:20
オリエンテーション
13:30
インスピレーショントーク① 山内康裕氏(一般社団法人マンガナイト/レインボーバード合同会社代表)
14:00
アイディアメイキングその1
メディア芸術で世界を面白くするためのアイディアを考えよう
14:15
インスピレーショントーク② 大向一輝氏(東京大学大学院人文社会系研究科准教授)
15:00
アイディアメイキングその2
アイディア実現のために必要なデータを考えよう
チームでイチオシのアイディアを決めよう
アイディアを企画書にしよう
16:20
プレゼンバトル
16:55
投票&審査
17:05
審査員による講評
審査員① 山内康裕氏(一般社団法人マンガナイト/レインボーバード合同会社代表)
審査員② 大向一輝氏(東京大学大学院人文社会系研究科准教授)
審査員③ 渡辺智暁(国際大学GLOCOM主幹研究員/教授)
17:30
終了
(ファシリテーション:国際大学GLOCOM 研究員/講師 菊地映輝)

スピーカープロフィール

  • 山内康裕 氏

    山内康裕

    一般社団法人マンガナイト/レインボーバード合同会社代表。1979年生。法政大学イノベーションマネジメント研究科修了(MBA in accounting)。「一般社団法人マンガナイト」ではマンガと学びの普及を目的に「これも学習マンガだ!」事業を日本財団助成の下で推進している。マンガ関連の企画会社「レインボーバード合同会社」では、“マンガ”を軸に施設・展示・販促・商品等のコンテンツプロデュース・キュレーション・プランニング業務等を提供している。

  • 大向一輝 氏

    大向一輝

    東京大学大学院人文社会系研究科准教授。博士(情報学)。専門はウェブ情報学、人文情報学で、学術情報サービスCiNiiの開発リーダーを約10年間務めた。メディア芸術データベースではサービス全体の「プロデューサー」としてシステムの基本設計やユーザーインターフェイスを主に担当している。

イベント参加規約

  1. 【目的】本イベントは、参加者が多様な視点や知識を持ち寄って、メディア芸術データベースを活用し、これからの日本がもっと面白くなるアイディアを共に創出することを目的としています。
  2. 【個人情報の取り扱い】お申込み時に、フォームを通じて皆さまからお預かりした個人情報については、厳重に管理し、イベントの運営並びに開催報告書の作成の目的以外に使用することはありません。
  3. 【成果物】本イベントにおいて参加者が作成した文章、スケッチ、図、3Dデータ、CGデータ、写真、音声、動画、ソフトウェア、プロトタイピングしたハードウェアその他一切の成果物(以下「成果物」といいます)に関する著作権(著作権法第27条及び第28条の権利その他の権利を含みます)、特許権、実用新案権、意匠権、商標権等の知的財産権(それらの権利を取得し、又はそれらの権利につき登録等を出願する権利も含むものとします。以下、合わせて「知的財産権」といいます)その他一切の権利は、作成した参加者自身に帰属します。ただし、本イベント終了時に合理的な方法により連絡が取れない参加者は、成果物に関する知的財産権その他一切の権利を放棄したものとみなします。
  4. 【アイディア】本イベントにおいて参加者が提供したアイデア(コンセプト及びノウハウ等を含みます)は、そのアイディアを提供した参加者から第5項に定める申出及び参加者による権利化がなされないかぎり、人類の共有財産(パブリックドメイン)として、他の参加者を含めた第三者が、無償で自由に利用することができます。
  5. 【終了後の整理】参加者は、本イベント終了後7日間以内に成果物の公開、利用、権利化のための措置、製品化の意向についてチーム全員で協議し、代表者1名が意向を主催者にメール等で連絡するものとします。
  6. 【公開】主催者、本イベントを共催、協力した者、ゲスト及び講師(以下「主催者等」といいます)は、成果物を、広告宣伝報告又は研究目的のために、ウェブサイト(SNSを含む)やチラシ、パンフレット等の宣伝販促物に掲載する等、公開することができます。ただし、権利を有する参加者から、第5項にしたがって成果物に関する情報を公開しないよう申出があった場合には、主催者等は成果物の公開を延伸する等、参加者の権利化のために適切な措置を講じるよう努めるものとします。
  7. 【参加者の秘密情報】参加者は、第3項から第6項までに定める本イベントにおけるアイディア及び成果物の取扱いを十分に理解したうえで、秘匿しておきたい秘密情報を本イベントにおいて提供しないよう御留意ください。ただし、参加者がそのような秘密情報を本イベントに対し提供することを希望する場合には、事前に主催者に通知し、その対応について協議するものとします。
  8. 【主催者側の秘密情報】本イベントにおいて主催者等が参加者に対し、秘密であることを明示した秘密情報を提供した場合、参加者はその秘密情報の取扱いに関し、主催者等の指示に従わなければならないものとします。
  9. 【権利侵害の禁止】参加者は、本イベントにおける制作活動に関し、法令及び公序良俗に違反せず、又、第三者の知的財産権その他一切の権利を侵害してはならないものとします。
  10. 【保証】参加者は、本イベントにおける制作活動の結果、制作活動の対象となる製品の製造会社、販売会社、その他製品保証を受けている会社の保証対象外となる可能性があることを十分に理解しているものとします。
  11. 【免責】本イベントに参加中の事故により参加者が生命身体もしくは財産上の損害を被った場合、その損害は参加者自身が負担し、主催者に何ら請求してはなりません。ただし、主催者にその損害の発生について故意又は重過失が存在する場合はこのかぎりではありません。
  12. 【責任】参加者が以上の各項の定めに違反し、主催者又は第三者に対し損害を与えた場合は、自らの責任と負担によりこれを解決し、主催者に対し何ら迷惑、負担をさせず、損害の賠償等を請求しません。

実施結果

※イベントは終了しています

日時:
令和2年12月19日(土)13:00-17:30
実施方法:
zoomを使用したオンライン実施
参加申し込み:
国際大学GLOCOMウェブサイトおよびPeatix
使用ツール:
Zoom・Googleドキュメント
参加者:
44名(一部スタッフ・関係者も含む)
審査員:
山内康裕氏(一般社団法人マンガナイト/レインボーバード合同会社代表)
大向一輝氏(東京大学大学院人文社会系研究科准教授)
渡辺智暁氏(国際大学GLOCOM主幹研究員/教授)

インスピレーショントーク実施

イベント当日は、参加者がメディア芸術データベース(以下、MADB)の理解を深め、柔軟なアイディアを生み出せるように、関係者によるインスピレーショントークを行った。
まず、山内氏から、メディア芸術を社会のために活用する事例について紹介を行った。「東京ワンピースタワー」や「週刊少年ジャンプ50周年イベント」「これも学習マンガだ!世界発見プロジェクト」、「としマンガとしアニメキャラバン」を例に挙げ、アイディアを考える際に「どういう形でそれが届いていくか」「それがあることでどういう社会課題が解決できるか」といった要素を意識することの重要性を伝えた。
次に、大向氏から、MADBの概要説明を行った。MADBにある4つの領域は情報の形やその作り手にそれぞれの独自性があることを前提に、利用者がデータを自由に組み合わせることが可能になっている旨やそのシステム開発の過程について触れた。また時代を超えて共通であるIDの重要性や、Wikipediaを例に実際にMADBが活用されている事例を伝えた。

アイディアと選考結果

以下に、最終的に提案されたアイディアの一覧を示す。提案チームから各アイディアについてのプレゼンテーションを実施し、それを審査した。審査員及び参加者の投票で最も高得点だったものを「ベストアイディア」、山内氏による「山内セレクション」、大向氏による「大向セレクション」をそれぞれ1件選出した。

審査結果 チーム名 タイトル 概要
チームA メタ終活 「デジタル世界への埋葬」。個人が希望するデジタル世界での死に方を遺言として残し、それを仮想世界(メタバース)で実現することができる。
山内セレクション チームB なんでもなれーる 将来の進路や職業の選択肢に悩んだ際にメディア芸術を通して、未来をイメージする支援を行うアプリ。好きな作品を開くとハローワークの求人や学校案内、職業体験などにアクセスできる。
チームC 高精度聖地巡礼マップ MADBで作品や地名を検索すると作品舞台となった場所の位置情報が得られる。また、自分の現在位置で検索するとAR等でこの場所がどの作品の何話に登場するかが分かる。
大向セレクション チームD 教科書漫画化計画(第0次報告) 教科書からキャラクター起点で検索できる検索サイト。小中学生や海外の人が新しい気づきを得、大学生・社会人がマンガ研究などの深掘りをすることが可能。
ベストアイディア チームE 「タグロス」~ファンと作家、みんなの作品愛がクロスする場 作品に自由にタグをつけて楽しめるサービス。ファンの想いをタグ化し、世代を越えて新しい作品を発見したり、作品に登場した料理を再現したり作品を越えた新たな価値の創造に繋がる。また、タグの流行を分析したビジネス活用も可能。
チームF 作品の世界観で新しく作品を作って遊ぼう 作品のデータベースとあらすじサイトのようなものを組み合わせることで、作品の世界観をデータベースに組み込むアイディア。ファンタジーやSF等の作品の集計、比較、時代・地域間比較ができるようになる。

なお、当日の実施内容についての記事が、以下(電ファミニコゲーマ特集記事)に掲載されている。
https://news.denfaminicogamer.jp/kikakuthetower/201225b?fbclid=IwAR0qCFf-SF8xskGFYPnd7FvoDwEgsd2uFSrzAasZCcM6YrxMW7cXm3Rp72M

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