ゲーム学会の第10回全国大会が2011年12月10日・11日に福岡工業大学短期大学部で開催された。大会テーマは「ラーメンがうまい、ゲームがうまい福岡から」で、会長の福田真規夫氏(大阪国際大学教授)が基調講演「ゲームがゲームでなくなり、そしてまた本当のゲームになった」を務めた。15本の研究発表をはじめ、デモ・ポスターセッションやパネルディスカッション、ゲームコンペの表彰式なども開催された。
ゲーム学会はテレビゲームとアミューズメントを、多面的かつ学際的に研究する目的で2002年に発足した。「ゲームとAI」「ゲームとArt」「ゲームと教育」「ゲームと健康科学」「ゲームと人間科学」「ゲーム産業」の研究部会を持ち、毎年全国大会を開催するなど、幅広い活動をおこなっている。2012年3月1日には論文誌の最新号(第6号)発行も予定している。
基調講演で福田会長は「ネットワーク技術の発達でゲームが人とコンピュータの駆け引きから、対人間の駆け引きへと原点回帰してきた。ツール環境の整備でゲーム開発の敷居も下がり、技術に依存しない創造力の勝負となっている。どちらも、より人間としての真価が試される時代になった」と講演した。
大会に参加した弘中大介氏(福岡工業大学短期大学部准教授)は「様々な領域の発表を一度に見る事ができ、ゲーム学会そのものの裾野の広さが感じられた」と感想を寄せた。中でもパネルディスカッション「驚異のゲームエンジンUnityの可能性」では200名を越える参加者があり、ゲーム業界以外からの質問も多く、高い可能性を感じたという。また福岡市長の挨拶もあり、福岡市のゲーム産業に対する関心の高さを再認識したと話した。
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