オランダのユトレヒト芸術大学で2011年9月14日から17日まで、国際学術会議「デジタルゲーム学会(DiGRA)2011」が開催された。今年のテーマは「THINK DESIGN PLAY」で、会期中は約170本の講演、パネルディスカッション、ワークショップなどが行われた。基調講演は書籍ルールズ・オブ・プレイ(ソフトバンク クリエイティブ、2011年)の共著で知られる、ゲーム開発者兼研究者のエリック・ジマーマン氏らが務めた。

デジタルゲーム学会(Digital Games Research Association、通称DiGRA)は、非営利のゲーム研究に関する国際学会で、フィンランドで設立され、2003年にオランダで第1回国際会議が開催された。以後カナダ(2005年)、日本(2007年)、イギリス(2009年)と隔年で開催され、今回が5回目となる。産学連携にも積極的に取り組んでおり、アカデミズム、ゲーム産業界、ゲーム研究を学ぶユーザーコミュニティの接点を提供することを目的の一つに掲げている。

ゲーム開発技術を実社会に応用する「ゲーミフィケーション」の世界的な流れを受けて、会議でもユーザーをサービスなどに引き込む具体的な方法論に関する議論が主流だった。会議に参加した東京大学大学院生の須田一哉氏は「国やゲーム会社、コンサルタントとの共同研究が多く見受けられた。これらは企業側のゲーム研究に対する期待の表れとも考えられる」と感想を寄せていた。

DiGRA2011

http://gamesconference.hku.nl/