インタラクション技術の研究分野における国内最大級のシンポジウムが、年度末のこの時期に毎年開催される。今年は、2015年3月5(木)から7日(土)にかけて日本科学未来館と国際交流館で開催される第19回一般社団法人情報処理学会シンポジウム「インタラクション2015」である。昨年も記事にて紹介したが、これは1997年から毎年開催されているイベントで、口頭発表に加えて多数のインタラクティブテクノロジーの体験型デモ発表(インタラクティブ発表)が行われる点が特徴である。
発表される研究のプログラムは既に公開されている。ロボットによるテレプレゼンスやコミュニケーション、新しいスポーツ、協創・表現のためのシステム・インタフェースの提案など、内容は多岐にわたる。ここ数年は、研究者以外の一般の参加者が本研究分野に接点をつくるためのしかけも積極的に設計されており、今年は3日目の口頭発表およびインタラクティブ発表が入場無料で公開される(2日目までの入場には参加費が必要)。研究および議論の最先端に触れる場として是非足を運んでいただきたい。このほか、現地に行けない場合にはニコニコ生放送での配信も予定されている。
また、今年の目玉として、基調講演(3/6 16:30〜17:40)にHasso-Plattner-Institute at Potsdam Universityの教授、Patrick Baudisch氏の登壇が予定されている。近年は特に、インタラクティブテクノロジーとデジタルファブリケーション技術を結びつけて、身体的・直感的・効率的なものづくり手法やツールを次々と生み出し、ACM CHI やUISTなど国際会議で注目を集めている研究者である。国内のみならず世界の先端に触れる貴重な機会として期待したい。
インタラクション2015
http://www.interaction-ipsj.org/2015/