ロンドンのゲーテ・インスティトゥートで、2012年11月3日から12月15日にかけて、「コミック、マンガ & Co.——新しいドイツのコミック・カルチャー展」が開催されている。

ゲーテ・インスティトゥートは世界93カ国に拠点を持つ、ドイツ連邦共和国の公的な文化施設。日本では東京、大阪、京都の3カ所に施設を保有している。そのホームページにはドイツのコミック・シーンを紹介する特設ページも設置されている。

「コミック、マンガ & Co.——新しいドイツのコミック・カルチャー展」は2010年夏から世界各地のゲーテ・インスティテュートを巡回している展覧会で、これまでアメリカ、オーストラリア、フィリピン、タイなどで開催された。

日本でも、2011年に開かれた京都国際マンガミュージアム「日独交流150周年マンガイベント」の一環として、「13人のドイツ・コミック作家展―オルタナティブからMANGAまで」というタイトルで開催されている。

この展示では、先日紹介した「ストラパツィン誌」に掲載されるようなオルタナティブ系作家と、日本マンガの影響が見られることも少なくない最近の作家たち、これらふたつの異なった世代が一堂に会している。

展示の発案者は、キュレーター・コミック専門家のマティアス・シュナイダー氏。シュナイダー氏は論文集『コミック・シナリオ』(Szenarien des Comic: Helden und Historien im Medium der Schriftbildlichkeit, 2006)の共編者であり、『死ぬまえに読むべき1001冊のマンガ』(1001 Comics You Must Read Before You Die, 2011)執筆者のひとりでもある。

ロンドンでの展示期間中には、同人誌即売イベント「COMICA COMIKET」が開催されることになっており、連動したイベントも企画されている。

ドイツのコミック研究者・編集者アンドレアス・クニッゲ氏に、イギリスのコミック研究者ポール・グラヴェット氏がドイツ・コミックの現状を聞くイベントや、日本マンガ・スタイルのマンガを描くクリスティーナ・プラカ氏によるライブ・ペインティング&コスプレ・ナイトなど、詳しくはロンドン・ゲーテ・インスティテュートCOMICAのホームページを参照してほしい。

ロンドン・ゲーテ・インスティトゥート「コミック、マンガ & Co.——新しいドイツのコミック・カルチャー展」
http://www.goethe.de/ins/gb/lon/kue/de10011275v.htm