コロンバス・アート&デザイン大学はアメリカ合衆国オハイオ州にキャンパスをおく私立の美術学校。1879年に設立されており、アメリカで最も古いアート・スクールのひとつだ。ファイン・アート、インテリア・デザイン、映像、写真といった科目と並び、アニメーション、イラストレーションなどのコースが用意されている。

このコロンバス・アート&デザイン大学で、2012年10月3日から6日にかけて、ワークショップおよびシンポジウム「Mix 2012」が開かれた。

期間中には、4人までのチームで24時間以内に24ページのマンガを完成させる「マンガ・マラソン」も開催されている。

基調講演を行ったのは、新作『ビルディング・ストーリーズ』を上梓したばかりのマンガ家クリス・ウェア氏。ウェア氏はアメリカのみならず世界においても突出した才能として評価されている、まさに現代マンガ界の至宝である。日本ではプレスポップ・ギャラリーからその主著『ジミー・コリガン』が翻訳されている。シンポジウムに合わせ、2012年9月21日から10月12日までのあいだ、「ジミー・コリガン原画展」も開催された。

その他にも、カール・ビカエル氏の個人コレクションを展示した「ことばの向こう側:グラフィク・ノヴェル・アート展」や、『オルタナティブ・コミックス:あらたな文学』の著者であるカリフォルニア州立大学教授チャールズ・ハットフィールド氏による、「マンガの王様」(The King)とも呼ばれるマンガ家故ジャック・カービー氏についての講演が行われた。ハットフィールド氏は近著『炎の手:ジャック・カービー』で2012年度アイズナー賞を受賞している。

また、先日紹介したオハイオ州立大学ビリー・アイルランド・カートゥーン・ライブラリー&ミュージアムは、コロンバス・アート&デザイン大学の近くに位置しており、「MIX 2012」の開催に合わせ、開室時間を延長し一般にコレクションを公開する「オープン・ハウス」を催した。

「Mix 2012」
http://www.ccad.edu/events-2012/mix2012

「Mix 2012」プログラム(PDF)
http://www.ccad.edu/files/events-news/fa2012/mix2012web.pdf