日本のアニメーションの黎明期から現在まで常に第一線で活躍し続けるアニメーション監督、杉井ギサブロー氏の軌跡を追ったドキュメンタリー『アニメ師・杉井ギサブロー』が7月下旬から公開される。監督は『YOYOCHU…SEXと代々木忠の世界』(2010)の石岡正人。

映画は、杉井監督への取材を縦軸に、仕事仲間、スタッフなど多数の関係者の証言を交えて、1960年代から現代に至るまでのアニメの歩みを描いていく。杉井氏のクリエイターとしての歩みが興味深いのはいうまでもないが、同時に本作は、「『鉄腕アトム』の制作費がいくらだったのか」「虫プロダクションが始めた『日本流リミテッドアニメ(ディズニーなどより少ない枚数で済ませる手法)』のインパクトとはどういうものだったのか」といった、アニメの歴史を振り返る上で欠かせない話題にも触れており、杉井氏のキャリアが日本のアニメの歴史と併走するものであることを改めて実感させられる。

アニメのスタッフ、制作現場を題材にしたドキュメンタリーは、スタジオジブリ関連のものを除くとあまり例がない。虫プロダクション出身のスタッフが多く登場する点においても、貴重な作品といえる。

『アニメ師・杉井ギサブロー』(facebookページ)
http://www.facebook.com/AnimeShiShanJinggisaburo