2012年8月26日、熊本近代文学館で「熊本にマンガのミュージアム?:マンガミュージアムのこれまでとこれから」と題されたシンポジウムが開かれる。これは熊本近代文学館で2012年7月11日から9月10日まで開かれている「まんが王国熊本 マンガミュージアム展」に合わせて開催されるシンポジウムで、先月7月22日に行われた藤本由香里氏の講演会「熊本とマンガ」に続く展示関連イベント第2弾。

登壇者としては、京都国際マンガミュージアムの吉村和真氏、北九州市漫画ミュージアムの表智之氏、マンガ家の芳崎せいむ氏、そして熊本マンガミュージアムプロジェクトの橋本博氏と鈴木寛之氏が予定されている。

熊本マンガミュージアムプロジェクトは、熊本でのマンガミュージアムの設立を目指して2011年に設立された民間の非営利団体(NPO)。代表を務めるのが熊本でマンガ古書店を経営する橋本氏で、副代表を熊本大学准教授の鈴木氏が務める。

熊本は『ワンピース』の尾田栄一郎氏、『バガボンド』の井上雄彦氏、『あさりちゃん』の室山まゆみ氏など数々の有名マンガ家を輩出しているだけでなく、明治大学米沢嘉博記念図書館にその蔵書が寄贈された故米沢嘉博氏や明治大学准教授の藤本氏、京都精華大学准教授の吉村氏の出身地でもある。

ホームページで公開されているNPOの設立要旨によれば、マンガを収集・保存・公開するアーカイブ機能と、イベントやコンサルタント業務を行う企画・運営機能の2つを備えつつ、地域の活性化が目指されるという。熊本県菊池郡菊陽町にある菊陽町図書館には、村崎修三氏のコレクションを元に「少女雑誌の部屋」が開設されており、球磨郡湯前町には同町出身のマンガ家、故那須良輔氏を記念した湯前まんが美術館(那須良輔記念館)も存在する。

これらの既存施設とともに熊本にマンガミュージアムを設立する意義はどのようなものか、そして日本各地に作られてきたマンガミュージアムは今どうなっているのか、シンポジウム「熊本にマンガのミュージアム?:マンガミュージアムのこれまでとこれから」では興味深い話が聞けそうだ。

シンポジウムには事前の申込が必要。詳しくはホームページの「熊本近代文学館からのお知らせ」を見てほしい。

熊本県立図書館・近代文学館

https://www.library.pref.kumamoto.jp/

シンポジウム「マンガミュージアムのこれまでとこれから」(チラシ)

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「まんが王国熊本マンガミュージアム展」(チラシ・表)

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「まんが王国熊本マンガミュージアム展」(チラシ・裏)

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