筑波大学が印刷博物館にてシンポジウム「ディジタルキュレーションシンポジウム —時を越え、違いを越えて、知をつなぐ—」を2011年12月19日に開催した。本シンポジウムの記録映像がオンラインで公開されている。本シンポジウムのウェブサイトによれば、デジタルキュレーション(Digital Curation)とは、「学術研究のための重要なデータを長期にわたって利用可能な状態で保存し、利用者に提供し続けること、またそれによってデータそのものの価値を高めていくことを意味」する。

また、イギリスでは、教育機関のコンソーシアムとして「Digital Curation Centre(DCC)」という組織が2004年に設立され、データの専門家、ライブラリアン、アーキビスト等の研究者によってデジタルデータの保存方法やデジタルキュレーションに関する研究がおこなわれてきた。近年は、キュレーション・ツールの開発やデータを有効に活用させるためのスキルや可能性について研究がおこなわれているようだ。DCCのウェブサイトでは、デジタルキュレーションに関するさまざまな参照資料が公開されている。

オンラインを軸に、デジタルデータが広く公開され始めている現在、「デジタルキュレーション」が扱う活動やその思想は、新たな専門家像を求めている。デジタル化されたアーカイブやデータベースをどのように維持管理/活用することができるのか、といった問題に高い関心が寄せられていることがうかがわれる。

シンポジウム「ディジタルキュレーションシンポジウム —時を越え、違いを越えて、知をつなぐ—」

主催:国立大学法人筑波大学

http://www.slis.tsukuba.ac.jp/dcs2011/index.html

Digital Curation Centre(DCC)

http://www.dcc.ac.uk/