仕上・撮影の工程がデジタル化された現代のアニメーションにおいて、鉛筆だけでなく、コンピューターを“絵筆”として使うこともまた非常に日常的な出来事となっている。特に、画面を最終的に作り上げる撮影と、3DCGがアニメーションの中で果たす役割は今後さらに拡大すると考えられる。

しかし、具体的にどのような実作業を行っているかは、作画などと比較しても、業界志望者などに広く知られているとは言い難い。日本動画協会は、アニメーション制作過程におけるデジタルワークスの実際を知ることができる「
 アニメ業界デジタルワークスセミナー 〜デジタルアニメ制作を目指す君へ〜」を今年も開催する。

ワークショップは、東京国際アニメフェア(TAF)2012の3日目、3月24日に開かれる。時間は13時と15時の2回。各90分の予定で、定員はそれぞれ60名。対象はアニメーション業界志望者と教育関係者。

講師は、『蟲師』(2005)の撮影監督を務めた濱雄紀氏(撮影監督、システム管理者)、『バカとテストと召喚獣』(2010)の撮影監督の中西康祐氏(撮影監督、デザインワーク)、『バカとテストと召喚獣』のCG監督・真田竹志氏(3DCGIディレクター)、『銀魂』のCG監督・中島豊氏(3DCGIディレクター)の4人。今回は撮影・3DCGを手がける旭プロダクションの協力を得ての開催だ。 雑誌などの特集だけではよくわからないデジタルワークスの実態に具体的に知る貴重なチャンスといえる。

アニメーション業界というと作画や演出がクローズアップされがちだが、アニメーション制作は集団作業であり、1本のフィルムが完成するまでには多様な職種が関与している。普段はクローズアップされることが少ないそのほかの職種を知るという意味でもこのセミナーは貴重な機会といえる。

受付の詳細は、以下のURLなどに詳しく記されている。

『アニメ業界デジタルワークスセミナー』東京国際アニメフェア2012にて開講(プレセペ)