イタリアのマンガ・フェスティバルといえば、1966年からつづく老舗のルッカ国際コミック・サロン(現在の名称は、ルッカ・コミックス・アンド・ゲームズ・フェスティバル)が有名だが、そのほかにも大小さまざまなイベントがイタリア各地でくりひろげられている。
とりわけこの春には複数のフェスティバルが集中してひらかれるようなので、そのうちのいくつかを紹介しよう。
まずは、2012年3月2日から4日にローマでひらかれる、ローマコミックス (RomaComics)。主催者発表によれば、昨年度は2万人が参加したという。開催場所は、ローマにある国内競技場パラロットマティカ(PalaLottomatica)で、3日間の通しチケットが20ユーロ。コミックなどの即売のほかに、コスプレ大会やカラオケ大会、日本語教室などの催しもおこなわれる予定。1992年からミラノで開催されているフュメットポリ(Fumettopoli)とおなじく、文化団体K1995が主催している。
2012年3月1日から4日にボローニャでひらかれるのは、ビルボルブル国際マンガ・フェスティバル(BilBOlBul festival internazionale del fumetto)。今年で6回目の開催となる。ビルボルブルとは、イタリア・マンガの祖のひとつとされる、アッティーリオ・ムッシーノ氏(Attilio Mussino)が1908年に発表した作品のタイトル。主催しているのはアメリン文化団体。イタリア・ヨーロッパの”今”を知ることができるさまざまな展示や、サイン会、イベントなどが予定されている。
ミラノでは、2012年3月16日から18日のあいだ、第12回カートゥミクス(Cartoomics)が開催される。3日間の通しチケットが20ユーロで、3万人ほどがおとずれるという。今年はイタリアの国民的アンチ・ヒーロー・マンガ『ディアボリック(Diabolik)』が、その誕生から50年ということで、フェスティバルでもおおきくとりあげられるとのこと。そのほかにもコスプレイベント「ヤマト・コスプレ・カップ2012」など、さまざまな催しが開催される予定。
すでに終了してしまったが、2月24日から27日にはマントヴァ・コミックス・ゲームズがひらかれていたし、4月にはトリノ・コミックスやナポリ・コミコンも開催される。春にイタリアへ行く予定のあるかたは、ぜひ立ち寄ってみてはいかがだろうか。