ノーマン・マクラレン監督のアニメーション作品を題材としたプロジェションマッピングのコンペティション「マクラレン・ウォール・トゥ・ウォール」の受付が開始された。

1914年生まれのノーマン・マクラレン監督(1987年没)は、2014年の今年、生誕100周年を迎える。今回のコンペティションはそれを記念したものであり、マクラレン監督の作品の引用やオマージュを含んだ作品を募集し、優秀な作品についてはモントリオールの文化的中心地カルチェ・デ・ペクタル地区の建物におよそ2カ月にわたってプロジェクションマッピングを行うものである。

今回のコンペティションの主催には、マクラレン監督がアニメーション部門の初代長官を務めたカナダ国立映画制作庁が名を連ねており、コンペティションへの参加希望者は、対象となるマクラレン作品の映像ファイルなどの素材が提供され、それを応募作品内に用いることができる。マクラレン監督はそのキャリアにおいて新たな映像技術への興味を常に持ち続け、実際の作品でも積極的に用いていったが、今回のプロジェクトは、プロジェクションマッピングという新たな方法を通じたマクラレン作品の現代的再解釈を行うことで、マクラレン監督の偉業を改めて讃えるものとなる。

「マクラレン・ウォール・トゥ・ウォール」は、全体としては、カルチェ・デ・ペクタル地区の計8つの建物の壁面に2014年の4月11日(マクラレン監督の誕生日である)から6月1日まで毎晩プロジェクションマッピングを行うプロジェクトである。そのうち4つの建物については、プロジェクト側がすでに制作依頼を出しており(なお、そのうちの1つの作品は、以前のニュースで取り上げたアプリ「マクラレンズ・ワークショップ」を用いて制作されたものとなる)、今回のコンペティションは、残りの4つの建物のための映像を募集する。それぞれの建物には外観とマッチする4つの異なるマクラレン作品(1952年の『隣人』、1949年の『色彩幻想 過去のつまらぬ気がかり』、1971年の『シンクロミー』、1969年の『球の配列』)が割り当てられ、応募者はそのどれかを選び、最低5秒以上の実際の作品の引用、もしくはそれとわかるオマージュを含んだ、3分から8分の長さの映像を作る必要がある。

このコンペティションには賞金も用意されており、大賞には2万5000カナダドル、優秀作品3本には5000カナダドルが授与される。

コンペティションの応募には公式ホームページからの登録が必要で、登録の締め切りは2月20日まで。完成作品の応募は3月6日までとなっている。

詳細についてはプロジェクトの公式ホームページを参照のこと。

McLaren Wall-to-Wall公式ホームページ

http://www.mclarenwalltowall.com/en/