アメリカ合衆国ニューヨーク州のコミック&カートゥーン・アート・ミュージアム(The Museum of Comic and Cartoon Art、略称MoCCA)は、マンハッタンのソーホーに居を構え、ニューヨークでは唯一のマンガ専門ミュージアムだった。

MoCCAは展示やイベント、シンポジウムなどを通し、マンガ文化の普及、研究、教育およびアーカイブを進めることを目指すニューヨーク州公認の施設。2001年に開館し、これまで様々なスポンサーの協力を得ながら非営利組織によって運営されてきた。2002年から毎年MoCCAフェスティバル(MoCCA Fest)も開催している。

2012年8月3日付けのプレスリリースで、このMoCCAの全資産がイラスレーター協会(Society of Illustrators)へ移譲されることが発表された。

イラストレーター協会は、イラストレーション・アートを促進することを目的に1901年設立されている。初期の会員としては、故ノーマン・ロックウェル氏や故マックスフィールド・パリッシュ氏が会員として参加していた。イラストレーターだけでなく、マンガ家の故ウインザー・マッケイ氏や、故ウイル・アイズナー氏、故ミルトン・カニフ氏、故アル・キャップ氏なども会員だった。

協会がマンハッタンに所有するビルの1階には美術館が併設されており、MoCCAのコレクションもここに加えられるとのこと。ソーホーに位置しながらも4階だったMoCCAにとって、路面の地上階に美術館を持つことは長年の夢でもあった。

また、MoCCAフェスティバルの開催権利もイラストレーター協会に移され、これまで通り開催されることが発表されている。

コミック&カートゥーン・アート・ミュージアム(MoCCA)
http://www.moccany.org/