総務省の研究機関である情報通信政策研究所は、2013年3月に「メディア・ソフトの制作及び流通の実態に関する調査結果の概要」を発表した。同調査の結果によると、2011年の日本の地上テレビ番組の輸出は63.6億円で、そのうちの48.8%がアニメだった。同調査はNHKと民放へのアンケートなどから推計したとしているが、2位のバラエティ(17.7%)、3位のドラマ(17.0%)と比べても、これまでと同様アニメの存在感が際だった結果となっている。
どのような番組が輸出されたかについては、『DEATH NOTE』『HUNTER×HUNTER』(日本テレビ)、『NARUTO』『BLEACH』(テレビ東京)、『名探偵コナン』(読売テレビ)などの回答が寄せられている。また放送コンテンツの海外展開のトレンドについては「アニメは世界共通で言語だけ変えればよいので増加傾向」という回答があった。アニメはテレビ局の番組販売だけではなく、パッケージソフトの輸出という形でも海外で販売されている。それを加えて考えると、日本発の放送コンテンツとしてアニメはかなり強いことがわかる。また現在、円安傾向が続いていることもあり、輸出額は今後、調査時よりもさらに伸びそうだ。
情報通信政策研究所の調査によると、テレビ番組輸出は2008年の92.5億円がピーク。にその後、2年連続の減少となったが、2011年は前年の62.5億円から微増となった。
情報通信政策研究所 調査研究報告書
http://www.soumu.go.jp/iicp/chousakenkyu/seika/houkoku-since2011.html