クリエイティブ・コモンズ・ジャパン（CCJP）は、オープン・カルチャーに関する新しい「対話の場」、「学びの場」の試みである「CCサロン」の第2回目を2012年7月7日にOpenCU（渋谷、東京都）で開催する。

今回は、初の単著『FabLife』（オライリー・ジャパン、2012年）を発表したばかりのファブラボ・ジャパンの発起人である田中浩也氏（1975年〜、慶応義塾大学SFC准教授）を招いて、CCJP理事のドミニク・チェン氏（1981年〜、仏）と対談する。チェン氏も、初の単著
『フリーカルチャーを作るためのガイドブッククリエイティブ・コモンズによる創造の循環』（フィルムアート社、2012年）を5月に発表したばかりだ。主催者によれば、「オープンソースとパーソナル・ファブリケーションの接合点が、世界をどのように変容させていくのか、人々の思想・価値観をどのように変えていくのか等を中心に対話」するようだ。

本イベント以外にも各著書の出版記念イベントが開催されている。2012年6月30日にFabCafe（渋谷、東京都）で開催予定の「FabLife出版記念イベント」のほか、2012年6月27日にはソフトピアジャパンドリーム・コア内f.Labo（大垣、岐阜県）で開催された第3回公開ミーティングで、チェン氏が「創造の循環を生むためのコミュニケーション・デザイン」と題したプレゼンテーションを行った。

オープンソース（Open Source）、フリーカルチャー（Free Culture、自由文化）、ファブラボ（Fab Lab：fabrication laboratory、3次元プリンタやカッティングマシンなどの工作機械を備えた、誰もが参加できるワークショップの場と、その世界的なネットワーク）などは、いずれも米国で発展したコンセプトである。その背景として、著作権におけるフェアユース（公正な利用）という考え方やインターネットをめぐる思想史／文化史を無視できない。本イベントがそれらの歴史をふり返りながら、未来へつながる現在進行形の新しい創造活動の姿を議論する機会になることを期待したい。

第2回CCサロン「ファブラボ×フリーカルチャー　田中浩也＆ドミニク・チェン」
http://opencu.com/events/2-cc-7-7

クリエイティブ・コモンズ・ジャパン（CCJP）
http://creativecommons.jp/

ファブラボ・ジャパン
http://fablabjapan.org/