フランスのパリで、2012年3月16日から19日のあいだ、サロン・ドュ・リーヴル(本の見本市)が開催される。今回で32回目をむかえ、今年は「日本文学」「モスクワ市」「本から映画へ」「町と本」「日本のマンガ文化」の5つがメインテーマとして設定されている。
日本文学がクローズアップされるのは1997年以来のことで、今回で2回目だ。大江健三郎氏をはじめ、約20人の作家が招待されている。
このなかには、萩尾望都氏、じゃんぽ〜る西氏、ヤマザキマリ氏らといった漫画家や、アニメ作家の加藤久仁生氏などもふくまれている。
日本のマンガについては、マンガ・スクエアと名づけられたスペースが特別にもうけられ、メインテーマのひとつとして大きくとりあつかわれる模様だ。
前述の作家たちの講演会にくわえ、コスプレ・イベントや『ナルト』の展示などもひらかれる予定。フランスで『ナルト』の翻訳がはじめて出版されたのは2002年のこと。今年でちょうど10年目をむかえ、累計発行部数は1,400万部ちかいとされる。
そのほかにも、日本アニメ・マンガの情報誌「アニメランド」や、ネット上で日本マンガの情報発信をおこなう「マンガボール」の協力で、「少年・少女マンガ」「古典マンガ」「子どもむけマンガと大人むけマンガ」などについての討論会がひらかれる予定だ。
それぞれのイベントがひらかれる日時については、プログラムを参照してほしい。
これまでも、間瀬元朗氏(2011年)、大久保篤氏(2009年)、藤沢とおる氏(2008年)と、何人かの日本の漫画家がパリ・サロン・ドュ・リーヴルに招待されてきたが、今年はいつにもまして興味深いイベントとなることだろう。
第32回パリ・サロン・ドュ・リーヴル