シリアスゲームジャム実行委員会は2015年2月21日・22日に、「ゲームの力で世界を救え! 第3回シリアスゲームジャム」を株式会社ラック(東京都千代田区)で開催する。旗振り役の岸本好弘氏(東京工科大学メディア学部准教授)は、ゲーム開発者や学生に幅広く参加を呼びかけている。

シリアスゲームは社会問題の解決を主目的に開発されるゲームの総称で、海外では教育・医療・公共政策など幅広い分野で導入が進んでいる。ゲームジャムは参加者間で即席チームを結成し、数十時間でゲームを開発する体験型イベント。両者をあわせて「ゲームジャム方式でシリアスゲームを開発する」イベントとなる。2014年2月に「英語学習」をテーマに第1回が開催され、2日間で5作品が開発された。

今回のテーマは「インターネットの安全な使い方を学ぶゲーム」で、情報セキュリティに関する知識を楽しく学べるゲームの開発が期待されている。シリアスゲーム開発ではその分野の知見を持つ専門家と、実際の開発を担当するゲーム開発者の共同作業が重要で、今回のイベントではJNSA(NPO法人日本ネットワークセキュリティ協会)の全面協力もとりつけた。同団体の豊富な知見がゲーム開発に活かされる予定だ。

今後のスケジュールは1月中旬に公式サイトで参加者申込みが始まり、2月上旬の参加者による「ペラ企画コンテスト」(A4の用紙1枚でゲームの企画概要を伝える企画書を作り、優劣を競うイベント)を経て、チーム編成と企画内容が決定される。これと前後してサイバーセキュリティに関する勉強会なども行われる見込みだ。こうした事前準備を経て、参加者はゲームジャムに臨むことになる。

また、学生のみの限定参加スタイルで、同じくサイバーセキュリティをテーマとして、2014年6月に開催された第2回シリアスゲームジャムでは、完成作品を用いた実証実験も行われた。結果は論文化され近く発表される見込みだ。こうした地道な取り組みによって日本でもシリアスゲームの社会的認知が進むことを期待したい。

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第1回シリアスゲームジャムの様子

第3回シリアスゲームジャム
http://www2.teu.ac.jp/media/~kishimotoy/sgj3/

Serious Game Jam 公式ページ
http://www2.teu.ac.jp/media/~kishimotoy/SeriousGameJam/