ウッチ(ポーランド)で「第4回アート&ドキュメンテーションフェスティバル(4 Art & Documentation Festival)」が2012年4月12日から5月6日まで開催される。同フェスティバルはBiblioteka Galleryを中心にした3つのギャラリーがホストをつとめ、アート&ドキュメンテーションフェスティバル実行委員会によって2009年より毎年開催されている。

本フェスティバルは、「アートを記述すること」をテーマにしたユニークなフェスティバルで、企画と公募によるアート・ドキュメンテーションに関するプロジェクトや作品の展示、プレゼンテーション、シンポジウムなどによって構成される。2012年は、4つのカテゴリー「Art-Object-Registration」「Film on Art」「Visual Text」「Symposium」が発表されている。

「Art-Object-Registration」は、メインの展覧会で、形態を問わないアート・ドキュメンテーションとその手法に関するアプローチを紹介する。このカテゴリーは2009年より継続して設けられている。

「Film on Art」は、アートに関するドキュメンタリーフィルムを紹介する。アートを映画として記録する方法論について映画監督、アーティスト、キュレータらの対話を促すと同時に、「Film on Art」というジャンルの位置づけを確立することがねらい。

「Visual Text」は、アーティスト・ステイトメント、エッセイ、手書きメモ、会話の記録など、A4サイズの紙にビジュアル化されたテキストを紹介する。「Symposium」では、民主化運動が活発であった1980年代のポーランドで展開された「Pitch-in Culture」という文化的ムーブメントを取り上げ、その創出プロセスと、社会やアーティストへ与えた影響について議論するようだ。

主催者によれば「ドキュメンテーションを作ることは、(記述する対象の)形態を形づくり、意味あるものにするためのプロセスの一部」であり、「単なる再構築ではない」という。ドキュメンテーションが作品やアクティビティを証言すること以上に、どのような役割を担う可能性があるかを模索していることがうかがえる。

第4回アート&ドキュメンテーションフェスティバル

http://www.doc.art.pl/

「第4回アート&ドキュメンテーションフェスティバル」募集要項 2012年2月15日(消印有効)〆切

http://www.doc.art.pl/rules_for_participation.htm

「アート&ドキュメンテーションフェスティバル」アーカイブ

http://www.doc.art.pl/archive.htm