CS放送のファミリー劇場は2013年3月10日(予定)に、手塚治虫を題材にした特別番組『漫画の神様、日本テレビアニメ創造史』を放送する。2013年が、日本のアニメ史において画期的な役割を果たした『鉄腕アトム』の放送開始から50周年にあたる企画だ。

『鉄腕アトム』の放送開始は1963年1月1日。「30分枠による毎週放送」「マーチャンダイジングによる収入を重視する」など、後のTVアニメのモデル形成に大きな影響を与えた。特別番組には、東映動画(現・東映アニメーション)で『わんわん忠臣蔵』の演出を手がけた白川大作氏、虫プロダクションの中核スタッフで『ある街角の物語』や『哀しみのベラドンナ』を手がけた山本暎一氏、アニメーション史研究家の津堅信之氏らのインタビューが登場する。

白川氏は東映動画と手塚をつなぎ、『鉄腕アトム』がフジテレビで放送されるきっかけを作ったと言われるキーパーソン。山本氏は虫プロの立ち上がりから、その末期までを見通し、自伝的小説『虫プロ興亡記 安仁明太の青春』(新潮社)を著わしている。番組は手塚の生い立ちをさかのぼり、アニメへの情熱の軌跡を追う内容で、両氏の貴重な証言が期待できそうだ。

ファミリー劇場は、このほか2月17日に手塚本人にスポットを当てた『漫画の神様は不死鳥の如く蘇る』(2012年制作)を放送するほか、3月2日からは毎週土曜日8時にレギュラー枠「手塚治虫劇場」も開始する。

ファミリー劇場

http://www.fami-geki.com/