2013年8月16日から19日まで、東京・国立新美術館にてイントゥ・アニメーション6が開催される。

イントゥ・アニメーションは日本アニメーション協会(JAA)が主催する上映イベントで、1997年の第1回以来、不定期に開催されている。今回のイントゥ・アニメーションは6回目で、横浜・赤レンガ倉庫にて2009年10月に行われた前回から約4年ぶりの開催となる。

日本アニメーション協会は、日本でのアニメーション文化の振興とアニメーション関係者の親睦・交流を目的として1979年に故・手塚治虫氏(1928-89)を初代会長として結成された。今回のイントゥ・アニメーションは、日本アニメーション協会の会員が手がけた80本以上の作品を上映するプログラムを中心に、ワークショップや持ち込み上映会、トークイベントなど、多彩なプログラムで構成される。

「アニメーションとらのあな」と名付けられた持ち込み上映会は、会員以外からの持ち込み上映を受け付けるイベントで、会員から作品の講評を受けることができる。コメンテーターとして名を連ねているのは、山村浩二氏、黒坂圭太氏、ひこねのりお氏、一瀬皓コ氏、植草航氏らで、世界的に著名な作家から若手の有望株まで幅広い。過去の持ち込み上映会は、現在世界的に活躍する和田淳氏が無名時代に参加し、山村浩二氏に「発見」されるなど、新たなアニメーション作家の発掘の場としても機能している。

複数予定されているワークショップのプログラムでは、日本アニメーション協会の会員が講師となる。砂やフェルトなどの珍しい素材や、今回のイントゥ・アニメーションのディレクターである布山タルト氏が開発したアプリ「KOMA KOMA」や以前のニュースで紹介したNFB開発のアプリ「McLaren’s Workshop」などを用いたアニメーション制作を体験することができる(ワークショップについては2013年11月に福島でも開催されることが決定している)。

トークでは、影絵アニメーション作家として著名だった故・荒井和五郎氏(1907-1995)にフォーカスを当てるものや、過去に日本アニメーション協会が開催したワークショップの回顧、世界のアニメーション映画祭についての特集など、幅広いトピックが取り上げられる。

日本アニメーション協会には、結成以来、日本においてインディペンデント作品を手がける多くの作家が所属してきた。歴代の会長も、初代の手塚氏、二代目の故・川本喜八郎氏(1925-2010)、現会長の古川タク氏と、国際的に高名な作家が名を連ねている。イントゥ・アニメーションは、過去への眼差しから最新の成果のお披露目まで、日本のインディペンデント作品の成果を一望するのにもってこいの機会である。

すべてのプログラムは入場無料だが、ワークショップのみ事前申し込みが必要となる。

「イントゥ・アニメーション6」公式ホームページ

http://www.jaa.gr.jp/into6/index.html