香港に拠点を置くアジア・アート・アーカイヴ(Asia Art Archive、AAA)は、2013年2月6日にシンポジウム「解読の領域──インドにおけるアート・ライティングのディシプリンと実践(Fields of Legibility: disciplines and practice of art writing in India)」をインド初のアート・ビエンナーレとされる「コーチ・ムジリス・ビエンナーレ2012(Kochi-Muziris Biennale 2012)」(2013年3月12日まで)と共催で南インドのケララ州コーチで開催する。
AAAは、2007年よりインドのアートに関するリサーチを開始しており、2009年にはVidya Shivadas氏(批評家、キュレーター)をリサーチャーとして招聘した。また、2010年にはGeeta Kapur氏(1943年–、批評家、キュレーター)とVivan Sundaram氏(1943年−、アーティスト)の個人アーカイブをデジタル化するプロジェクトを立ち上げ、現在は19世紀後半以降のインドにおける美術批評の文献(英語とインドの地方言語)を収集している。これらの成果を元に、選集の制作を目指す。
このような活動を背景にして、今回のシンポジウムでは、過去数十年にわたってどのように美術批評/言論が変容するアート分野とその地域的固有性を判読可能にしようとしてきたかを振り返り、さらに今日、それらのテキストをどのような方法で読み取り、未来へ継承すればよいかについて議論されるようだ。
「英語/地方言語」の解読をテーマに、ヴァナキュラー(土地固有)なアートや言説の場にスポットライトを当てている点が興味深い。とりわけ新しい美術領域とその歴史は、主に欧米中心に、半ば英語が共通言語として記述されてきたことへの問いをも投げかける。
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http://mediag.bunka.go.jp/article/aaa2012-67/
アジア・アート・アーカイブ(AAA)シンポジウム「解読の領域──インドにおけるアート・ライティングのディシプリンと実践」開催
http://www.aaa.org.hk/Programme/Details/396
http://kochimuzirisbiennale.org/fields-of-legibility-disciplines-and-practices-of-art-writing-in-india/