国内第3位の広告代理店アサツー ディ・ケイ(ADK)はこのほど、三菱商事の子会社であるディーライツの株式のうち51%を取得したと発表した。ADKはアニメに強い広告代理店として知られ、一方でディーライツはタカラトミーの玩具と連動した「ベイブレード」シリーズなどの世界的展開でも知られる。今後はディーライツのネットワークを生かし、ADKがさらに海外展開に力を入れると考えられる。
ADKはアニメ企画・製作の日本アドシステムズ(NAS)やアニメ制作会社のエイケンを子会社として持ち、『クレヨンしんちゃん』『ドラえもん』など有力作品を数多く取り扱っている。「遊戯王」シリーズも国内だけでなく海外でヒットしている。ディーライツは三菱商事の100%子会社であり、アニメ・キャラクター部門としては「ベイブレード」シリーズ以外にも、スタジオジブリ作品や「マリア様がみてる」シリーズや『ガン×ソード』などを手がけている。ADKはディーライツの株式の51%を取得し、残り49%は引き続き三菱商事が保有する。
ADKはリリースで「優良なコンテンツの版権管理・番組販売における全世界での運用実績と海外ネットワークを有するディーライツをADKグループに迎え入れることは、当社のコンテンツビジネスにおいて、コンテンツポートフォリオの更なる拡充とビジネスエリアの拡大につながるものと考え、本件株式取得を決定いたしました。特に海外展開におきましては、アジアに強いADKと、北米・欧州で実績があるディーライツが補完しあうことは、両社にとって大きなメリットがあると認識しております」と記している。
ADKが今後どのようにディーライツを活用して、アニメの海外展開を行うか注目だ。
株式会社ディーライツの株式取得に関するお知らせ(ADK)
https://www.adk.jp/9707.html