バンダイナムコエンターテインメントは、日本国内で個人で活動するクリエイターを対象とした「カタログIP×GameJam」を、11月6(金)〜8日(日)の3日間にかけて東京・東品川のバンダイナムコエンターテインメント未来研究所にて開催した。
「カタログIP×GameJam」会場の様子
「カタログIPオープン化プロジェクト」とは、バンダイ・ナムコ統合10周年を記念してバンダイナムコエンターテインメントが2015年5月より開始した、ネットワークエンターテインメントのさらなる事業領域の拡大を目的とした取り組みのこと。本プロジェクトにクリエイター登録をすると、同社が保有するカタログIP対象の17タイトル(※各タイトル名は下記参照)を利用したデジタルコンテンツの二次創作ができるようになるという仕組みである(※ただし、作品の公開は日本国内に限られる)。
また、本GameJamは主催のバンダイナムコエンターテインメントのほか、バンダイナムコグループのバンダイナムコスタジオが協力し、ユニティ・テクノロジーズ・ジャパンが協賛する形で行われた。ユニティ・テクノロジーズ・ジャパンからは、期間中のみ有効のUnity Pro(Team License つき)と、アセットストアで有料アセット購入時に使用可能なバウチャーコードも提供され、開催に先駆けて参加者を対象としたUnityの講習会も10月31日(土)に実施されていた。
今回は、同プロジェクトの17タイトル(※)と本企画に限定で使用できる特別なゲーム素材を利用し、参加者が4〜5人のチームに分かれて、期間内にアイデアを出し合いながらゲームを制作することを目標に設定した。なお用意された素材は、各タイトルに登場するキャラクターなどの2D素材をはじめ、BGMや効果音などの音楽素材一式と、ゲーム「ワルキューレの冒険 時の鍵伝説」に登場するワルキューレを元に新たに作成した、Unity-Chan互換モデルでモーションデータ流用可能な「3Dワルキューレ」と、フライトシューティングゲーム「エースコンバット」シリーズの開発チームが、過去に作成したゲーム「ゼビウス」の3Dモデル素材が参加者に向けて提供された。
スタッフによると、18歳以上でゲーム制作スキルを持っていれば誰でも参加可能という条件で募集したところ、会場にはおよそ60名が集まり。そのうち社会人が約7割、学生が3割で社会人のおよそ9割がエンジニアだった。グループ編成の際はランダムで選びつつも、必ずどのグループにも十分な開発スキルを持つエンジニアが入り、学生は社会人からの十分なサポートが得られるように配慮したとのことだった。また、参加した社会人の多くが「旧ナムコの名作ゲームのIPを使用できることに興味を持った。」と答えており、元の作品を知らない若い学生に対してゲーム内容や素材の解説をしながら、自分たちが制作するゲームの構想を練る光景も見られた。
ホワイトボードを使用してゲームコンセプトを思案するグループも見られた
往年の名作・有名タイトルの二次創作ができるGameJamの今後の展開にも注目したい
(※「カタログIPオープン化プロジェクト」対象17タイトル)
「ギャラガ」/「ギャラクシアン」/「源平討魔伝」/「スカイキッド」/「スターラスター」/「ゼビウス」/「ディグダグ」/「ドラゴンバスター」/「ドルアーガの塔」/「パックマン」/「バトルシティー」/「バベルの塔」/「マッピー」/「妖怪道中記」/「ワギャンランド」/「ワルキューレの冒険 時の鍵伝説」/「ワンダーモモ」
(2015年5月26日現在)
©BANDAI NAMCO Entertainment Inc.
関連リンク
・「カタログIPオープン化プロジェクト」公式サイト
(鴫原 盛之)