ルッカはイタリア共和国トスカーナ州にある町。ピサの斜塔で有名なピサから、車で30分ほどの場所に位置する。
この町では、ヨーロッパで最も歴史の古いマンガのフェスティバル「ルッカ国際マンガ・サロン」(Salone Internazionale dei Comics)が、1966年から開かれていた。
「ルッカ国際マンガ・サロン」の第1回(1965年)は、フランスとの国境にほど近い町ボルディゲーラで開催されており、また1990年代には名称の権利問題も起こったので、正確にはこのフェスティバルをそのまま引き継いでいるというわけでもないが、今でもイタリアで最も重要なマンガ・フェスティバルが開催される町であることに変わりない。
毎年10月の終わりから11月の始めにかけて開かれ、2012年度の参加者数は4日間で延べ約21万人と、フランス・アングレームで毎年開かれている「アングレーム国際マンガ・フェスティバル」と数字上ではほぼ並んだ。
現在は「ルッカ・コミック&ゲーム・フェスティバル」(Lucca Comics & Games)として、マンガのみならず、ゲームや音楽、コスプレといった若者文化も含んだお祭りとして開催されている。
運営するのは有限会社Lucca Comics & Gamesだが、親会社である株式会社Lucca Holdingは市が所有している。ルッカには以前から、「ルッカ・マンガとイメージの美術館」(Museo Italiano del Fumetto e dell'Immagine、略称MuF)が設置されており、Lucca Comics & Gamesと協力関係にあったが、市の主導で両者を統合し、ひとつの組織にする計画が2011年に発表された。まだ詳細は決定されていないが、現行の体制で開かれるフェスティバルとしては今回が最後になると言われている。
2013年度は10月31日から11月3日にかけて開催され、ホームページを見ると「コミック」「ゲーム」「若者」「音楽とコスプレ」「映画」のほかに「日本館」が設定されており、日本のマンガが大きなひとつの柱としてみなされている。
日本からの招待作家としては、浅野いにお氏、吉河美希氏、花沢健吾氏、田村吉康氏などの名が挙げられている。また、メイドカフェや日本マンガ・スタイルのコンテスト「Mangaka Contest」などがプログラムには記載されている。詳しくはリンク先を参照してほしい。
「ルッカ・コミック&ゲーム・フェスティバル」