京都国際マンガミュージアムと京都精華大学国際マンガ研究センターは、2012年7月26日から8月19日まで、京都国際マンガミュージアムで、企画展「〜アニメーション監督 杉井ギサブローの世界〜」を開催する。同企画展は、杉井監督の最新作『グスコーブドリの伝記』の公開を記念して行われる。
テーマの一つは美術。『グスコーブドリの伝記』に加え、同じく宮沢賢治原作で、杉井監督が1985年に映画化した『銀河鉄道の夜』を取り上げて、両作品の美術設定を併せて展示。両作品の美術の方向性の違いを通じて、杉井監督が、『銀河鉄道の夜』の美術監督・馬郡美保子氏、『グスコーブドリの伝記』の美術監督・阿部行夫氏とともにどのように作品世界を構築していったのかを見ることができる。
そのほか両作品のセル画や原画や設定資料、ストップモーションのセットなども展示する。また、映像コーナーでは、杉井監督のインタビュー映像なども上映する。
杉井監督は1940年生まれ。『白蛇伝』(1958)でアニメーター・デビューし、監督としては『悟空の大冒険』(1967)や『タッチ』(1985)、『あらしのよるに』(2005)など多数の作品を手がけてきたベテラン。本年は杉井監督を追ったドキュメンタリー『アニメ師・杉井ギサブロー』が公開され、語り下ろし新書『アニメと生命と放浪と』(ワニブックスPLUS新書)が出版された。
「〜アニメーション監督 杉井ギサブローの世界〜」