ダートマス・カレッジは、アメリカ合衆国ニューハンプシャー州ハノーバー市にキャンパスを置く、1769年設立の歴史ある私立大学だ。東部の名門私立8大学「アイビー・リーグ」のひとつに数えられる。

このダートマス・カレッジで、2013年4月19日から21日までの3日間、イラストレーション・マンガ・アニメーションに関するシンポジウムが開催される予定。

トピックの例として、「マンガ学はアニメーション学から何を学べるのか、あるいはその逆はどうか」「書物がすたれていく時代、挿絵本やグラフィック・ノヴェルは生き残れるのか」といったものが挙げられている。

個人発表は20分以下、3人のパネリストと司会者による討論は90分程度が想定されている。発表希望者は300ワードの要旨と経歴を送付すること。締め切りは2012年12月1日まで。シンポジウムの内容にふさわしく、発表は挿絵付きあるいは描かれた「テキスト」でも可とのこと。

ホスト役を務めるのは、ダートマス・カレッジ英文学准教授のマイケル・A・チェイニー氏。チェイニー氏は自伝的グラフィック・ノヴェルについての論集『描かれる題材−—自伝とグラフィック・ノヴェルについての試論』(Michael A. Chaney ed., Graphic Subjects : Critical Essays on Autobiography and Graphic Novels, University of Wisconsin Press, 2011)を編纂している。

ダートマス・カレッジは、ドクター・スースのペンネームで知られる絵本作家、故シオドア・スース・ガイゼル氏の出身校であり、近郊のホワイト・リバー・ジャンクションにはカートゥーン・スタディーズ・センター(Center for Cartoon Studies、略称CCS)も存在する。

CCSは2004年に設立されたグラフィック・ノヴェルを学ぶ教育機関で、2年間の教育課程を経て美術学修士(Master of Fine Arts)が取得可能。イグナッツ賞受賞者をはじめ多くの才能を輩出している。ゲスト講師陣も多彩で、これまでスコット・マクラウド氏、アート・スピーゲルマン氏、クリス・ウェア氏、アリソン・ベクダル氏、クレイグ・トンプソン氏などが講義を行った。付属の「シュルツ図書館」には、マンガ単行本のほか、技法書、同人誌などが所蔵されている。マンガ批評誌・研究誌の「コミックス・ジャーナル」もほぼ揃っている状態で所蔵しているといい、蔵書はOPACで検索可能。

「イラストレーション・マンガ・アニメーション・シンポジウム」(CfP)

http://call-for-papers.sas.upenn.edu/node/47024