2011年11月12日、日本映像学会アニメーション研究会が日本大学文理学部にて一般公開の研究発表会を開催する。今回の研究発表会は、奥津広美氏(人形アニメーター)による「川本喜八郎と人形たち——『死者の書』の日々を振り返って」と権藤俊司氏(東京工芸大学准教授)による「Annecy 2011参加報告」の二つの研究発表が予定されている。

奥津氏は、日本を代表する人形アニメーション作家の故・川本喜八郎の遺作『死者の書』(2005)のアニメーター助手を担当した経歴があり、実際の交流の経験から、川本が人形アニメーションという表現形態に何を見出したのかを考察する。

権藤氏は、『ユーロアニメーション 光と影のディープファンタジー』(フィルムアート社、2002年)の共編者やレナード・マルティン著『マウス・アンド・マジック』(上・下、楽工社、2010年)の監訳者などで知られるアニメーション研究者。今回の発表では、世界最大最古のアニメーション専門映画祭であるアヌシー国際アニメーション映画祭についての報告をおこなう。ヨーロッパでは近年、長編アニメーション製作がフランスを中心に盛んになりつつあるが、権藤氏の発表は、そういった動向に注目しつつ、短編作品の評価のために始まった同映画祭が長編重視の傾向を見せてきたことについて、作品の実例を挙げつつ考えていくものとなる。

参加は会員・非会員に関わらず可能だが、メールによる事前申込が必要となる(申込先についてはリンク先を参照)。

日本映像学会2011年度第2回アニメーション研究会

http://jasias.jp/archives/980