韓国マンガ映像振興院(Korean Manhwa Contents Agency、略称KOMACON)は、ソウル近郊の富川市(プチョン市)を拠点とし、韓国マンガ産業・文化振興を目指す公的な機関だ。1998年に設立された富川マンガ情報センター、2001年に開館した韓国マンガ博物館などを前身とし、2009年にKOMACONとして再編成された。土地は富川市が提供し、総建築費約637億ウォン(45億円)のうち、国が319億(23億円)ウォン、京畿道が127億ウォン(9億円)、富川市が191億ウォン(13億円)を負担した。延べ床面積は約2万4千㎡。
KOMACONは、韓国コンテンツ振興院(Korea Creative Content Agency、略称KOCCA)関連機関の一つである。KOCCAは東京、ロサンゼルス、北京、ロンドンに事務所を構えており、国内コンテンツ産業を育成するとともに、外国市場への韓国コンテンツ輸出も積極的に推し進めている。
今回発表された韓国マンガの日本進出支援事業は、KOMACON主導で2012年6月に行われたK-Comicsマンガ家・編集者日本面談ツアー(K-Comics 일본리크루팅CP투어)のフォローアップ事業として位置づけられている。
K-Comicsマンガ家・編集者日本面談ツアーは、4泊5日の旅程で韓国のマンガ家が日本の主要出版社を訪れ、各誌の編集長たちと意見交換を行うというもの。10名を定員としてデビュー3年以上のマンガ家を募集、1人あたり428万ウォン(約30万円)の予算が組まれていた。
今回の事業では、オンラインあるいはオフラインで作品をすでに発表したことのある作家から作品を募集し、それを翻訳したうえで日本の出版社に売り込むという。作品は発表・未発表であることを問わない。修正が必要になった場合はそのフォローも受けられるとのこと。
受付期間が2012年11月12日と13日の2日間だけと短く、どれほどの作品数が採用されるかも不明だが、はたして実際に実を結ぶケースが出てくるのか、注目に値する事業だろう。
「日本進出支援事業」プレスリリース