バーゼルは、フランス・ドイツ・スイス3カ国の国境が接するスイス第3の都市。スイスには4つの公用語が存在するが、バーゼルはドイツ語圏となっている。

バーゼル漫画ミュージアム(Cartoonmuseum Basel)は1979年に設立され、1996年に現在の場所へ移転した。2009年には「風刺&漫画ミュージアム」(Karikatur & Cartoon Museum)から「バーゼル漫画ミュージアム」へ名称を変更している。

約3,400点の原画を自己所有し、約2,000点の原画が寄託されている。様々な支援を受けながら運営されているプライベート・ミュージアムだ。

このバーゼル漫画ミュージアムで、2012年11月10日から2013年3月3日まで開かれるのが、「コミック・デラックス!:ストラパツィン誌展」(Comics Deluxe! Das Comicmagazin Strapazin)。

「ストラパツィン」(Strapazin)はスイスのチューリッヒで年4回刊行されている季刊マンガ誌で、使用されている言語はドイツ語。1984年に創刊され2010年には第100号が発刊された。アート・スピーゲルマン氏が発行していた「RAW」(1980-1991)をひとつのモデルとしており、オルタナティブ系あるいは前衛的なマンガを数多く掲載している。国際色豊かな執筆陣も特色で、これまでメキシコ特集号やテルアビブ特集号などが組まれた。1999年(54号)には「中国・日本マンガ」が、2005年(81号)には、京都精華大学教授ジャクリーヌ・ベルント氏協力のもと、「日本マンガ」が特集されている。

フランスのマンガについても何度か特集が組まれており、スイスという地理的・言語的特性を背景に、ドイツとフランスの架け橋となっている面もある。

今回の展覧会では、雑誌「ストラパツィン」自身の軌跡をたどるとともに、読者も含めたオルタナティブ系/インディペンデント系コミック・シーン成立を追っていくとのこと。

「コミック・デラックス!:ストラパツィン誌展」

http://www.cartoonmuseum.ch/index.cfm/3E52F723-1C23-4C99-AFBC90E8806C9DF5/?id=1ADBD651-02EB-FD25-D076D1470CC3E887&method=objectdata.detail

「ストラパツィン」(ドイツ)

http://www.strapazin.de/

「ストラパツィン」(スイス)

http://www.strapazin.ch/