トゥーンジアム(ToonSeum)は、アメリカ合衆国ペンシルベニア州ピッツバーグにあるマンガ専門のミュージアム。2007年にピッツバーグ子ども美術館の一画を借りる形でスタートしたが、2009年にはピッツバーグの文化地区に移転し、約120m2の自前のスペースを手に入れた。さらにスペースを拡張するため、再び移転する計画もあるという。
個人作家や作品に限定せずマンガ全体を対象としたミュージアムは現在アメリカに3つあるとされる。ひとつはサンフランシスコにあるカートゥーン・アート・ミュージアム(メディア芸術カレントコンテンツ内関連ページ)、もうひとつはニューヨークのコミック&カートゥーン・アート・ミュージアム(メディア芸術カレントコンテンツ内関連ページ)、そしてこのトゥーンジアムだ。3つとも基本的に私的な機関であるのはアメリカらしい。
このトゥーンジアムで、2014年1月4日から3月30日にかけて、「ワンダー・ウーメン:ページの中と外展」(Wonder Women: On Page and Off)が開催されている。
『ワンダー・ウーマン』はDCの人気スーパーヒーロー・キャラクターである。1941年に初登場し、これまで数多く生み出されてきた女性キャラクターのなかでもひときわ人気を誇っているだけでなく、スーパーマン、バットマンと並びBIG3と称されることもあるほどの存在だ。
今回の展示広報にもこの『ワンダー・ウーマン』のイメージが使われているが、実際のところ展示タイトルは単数形の「ワンダー・ウーマン」ではなく複数形の「ワンダー・ウーメン」となっており、『ワンダー・ウーマン』だけでなく、アメリカのマンガに描かれた女性キャラクターたち、そしてアメリカの女性マンガ家たち、つまり「マンガにおける女性たち」に焦点を合わせた展示となっている。
キュレーションを務めたのは、カリフォルニア女性ミュージアムのキャスリーン・アダム氏。この分野の専門家として有名な、女性マンガ家でありマンガ研究者でもあるトリナ・ロビンス氏の協力を得ており、氏のコレクションからの貴重な資料の展示もあるとのこと。
「ワンダー・ウーメン:ページの内と外展」