文化庁は2014年3月13日、第64回芸術選奨の文部科学大臣賞と同新人賞の受賞者を発表した。今年は11部門の芸術分野から文部科学大臣賞18名、同新人賞11名が選ばれ、アニメ関係者では、スタジオジブリの映画プロデューサー・鈴木敏夫氏が映画部門大臣賞に、声優・歌手の水樹奈々氏が大衆芸能の新人賞に選ばれた。

鈴木氏の授賞対象は、2013年に公開された『風立ちぬ』、『かぐや姫の物語』の製作。贈賞理由には「(両作において)デジタル時代におけるアナログ手法の追求を実現せしめ、これからのアニメーション映画の可能性を切り開き、映画プロデューサーとして歴史的業績を残した」とある。

一方、水樹氏は「『NANA MIZUKI LIVE CIRCUS 2013』ほかの成果」が授賞対象。贈賞理由では「声優として活躍する一方、アニメソングを広く一般に浸透させ、歌手としてドーム球場を満員にするほどの人気を示し、海外公演も成功させた」とその実績を称え、日本の声優史において一線を画す存在であると位置づけている。

芸術選奨は芸術分野の振興を目的にしており、1950年より行われている。2007年からはメディア芸術分野も設けられ、そちらでは細田守氏、長井龍雪氏、沖浦啓之氏といった監督が受賞している。

平成25年度(第64回)芸術選奨文部科学大臣賞及び同新人賞について(pdf)

http://www.bunka.go.jp/ima/press_release/pdf/geijutsusensho_140313.pdf