ドイツ図書館員協会(Verein Deutscher Bibliothekare、略称VDB)は1900年に設立されており、ドイツで最も歴史ある図書館専門職団体だ。このVDBによって主催される図書館員向けの講習会「図書館におけるマンガ」(VDB-Fortbildung Comics in Bibliotheken)が、2014年9月26日にベルリンのフンボルト大学で開催される。
午前の部では、マンガとは何か、その境界や歴史について、そして「グラフィック・ノヴェル」と呼ばれる最近の動向についてのレクチャーが行われる。このマンガ一般に関する講義に引き続き、午後の部でマンガと図書館の関係が取り上げられる予定だ。
公共図書館におけるマンガ、専門図書館におけるマンガ、マンガのリサーチ方法についてなど、いくつかのテーマが設定されている。その中で、ベルリン自由大学のジョン・F・ケネディ北米研究所からユリア・マイヤー氏が、ベルリンの私設マンガ図書館「レナーテ」からはアウゲ・ローレンツ氏が講師として招聘されている。「レナーテ」はベルリンに1992年から開設されている私設の有料マンガ図書館で、その蔵書数は約1万5000冊。OPACからの検索も可能となっている。
なお、この講習会は以前にもお伝えしたドイツ・コミック・スタディーズ学会の年次総会の一環として開かれるとのこと。第9回を迎える今年は「境界を描く、境界を超える」というテーマで、2014年9月25日から28日にかけて、同じくフンボルト大学で開催される予定だ。
「図書館におけるマンガ」講習会
http://www.comicgesellschaft.de/comic-fobi
第9回ドイツ・コミック・スタディーズ学会
http://www.comicgesellschaft.de/comfor2014