アルゼンチン共和国の首都ブエノスアイレスにあるユーモア美術館(Museo del Humor、略称MuHu)で、2014年6月14日から11月15日にかけて、「マファルダのキノ展」(Quino por Mafalda)が開催されている。

『マファルダ』はアルゼンチンの国民的マンガ。これまで世界各国約30ヶ国でも出版されており、アルゼンチン・マンガを代表する作品のひとつと言えるだろう。日本でもエレファントパブリッシングから近年翻訳版が出版されて、ようやく日本語で読めるようになった(出版社リンク )。

2014年はこの『マファルダ』にとってふたつの大きな節目の年にあたる。初登場の1964年から数えると今年はちょうど50周年にあたると同時に、作者であるキノ氏の作家デビュー60周年でもあるからだ。今回の展示はこれを記念した回顧展として、『マファルダ』の作者として知られるこの作家の、『マファルダ』以外の作品も紹介する展示となっている。

展示会場のユーモア美術館は、文化省所轄のアルゼンチン市公共施設として2012年に開館している。その収集範囲は19世紀の風刺マンガから今日のマンガまでと幅広い。キノ氏をはじめとする5人のアルゼンチン人マンガ家が運営委員を務める。

なお、アルゼンチンでは2004年から「デッサン&イラストレーション・ミュージアム」(Museo del Dibujo y la Ilustración)が約1万点の資料を所蔵するマンガ・ミュージアムの建設を目指し、国立図書館などで展示活動を行っていた。「デッサン&イラストレーション・ミュージアム」のホームページ上では、デジタル化された資料が検索できるようになっている。

マファルダのキノ展
http://www.museos.buenosaires.gob.ar/muhu/agenda.html