フジテレビジョンは2014年8月8日、『ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース』などを制作するアニメ制作会社デイヴィッドプロダクションを子会社化したと発表した。フジテレビションは過去にGDH(制作会社ゴンゾを中心とする持ち株会社)に出資をしたことはあったが、アニメ制作会社を子会社とするのは初。デイヴィッドプロダクションの公式サイトの役員欄を見ると、フジテレビの総合開発局長の清水賢治が非常勤の取締役副社長に入るなどしており、両社が協力して今後積極的に事業を進めていこうとしていることがうかがえる。

テレビ局による制作会社の子会社化には先例がある。日本テレビはマッドハウスとタツノコプロを子会社化し、テレビ朝日がシンエイ動画を傘下に収めている。

これらは「過去から長いつきあいがあり、現在も定期的に作品を提供している」(マッドハウス)、「豊富な自社キャラクターを保有している」(タツノコプロ)、「局と一体となって人気キャラクターを育ててきた」(シンエイ動画)と、これまでの実績を踏まえての子会社化といえる。

これに対してデイヴィッドプロダクションは2007年に設立された新しい会社であり、フジテレビとの接点も深夜アニメ『リストランテ・パラディーソ』程度と限られている。つまりフジテレビは、先行する他局の子会社化とは異なり、デイヴィッドプロダクションの将来性を期待して子会社化したのではないかと考えられる。2013年1月にアニメ開発部を設置したフジテレビが、今後デイヴィッドプロダクションとどのような企画をスタートさせるのか注目だ。

フジテレビ(リリース)
http://www.fujitv.co.jp/company/news/140808.html

デイヴィッドプロダクション
http://davidproduction.jp/outline.html