タイトーは、同社直営のアミューズメント施設「タイトーステーション」で交通系電子マネーが使用できるシステムを導入したのを記念して、SuicaやPASMOなどを使用して無料でゲームが遊べる「駅ナカゲームセンター」を、JR秋葉原駅構内にて11月20(金)〜21(土)の2日間限定で開催した。

【交通系電子マネーでクレーンゲームが遊べることをアピール】

 同社のアミューズメント施設では、すでに電子マネーを使用して各種ゲームが遊べるシステムを導入しているが、新たに11月2日より主要交通系電子マネーに対応したことを発表。。リリースによると、本システムを設置したゲームにおいては「Kitaca」、「Suica」、「PASMO」、「TOICA」、「manaca」、「ICOCA」、「SUGOCA」、「nimoca」、「はやかけん」の9種類の交通系電子マネーが使用可能になっているとのことだ。

 会場内にはクレーン(景品)ゲームを3台設置し、参加者が手持ちの交通系電子マネーをゲーム機に備え付けられた専用のリーダーにかざすと無料で遊べるようになっていた。景品にはトートバッグとチョコレート菓子が用意され、獲得した景品はもちろんそのまま利用者にプレゼントされた。また、トートバッグは本イベントに向けて作られたオリジナルグッズであったことから、これがゲームファンを呼び寄せる一因にもなっていたようだ。

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イベント会場にはクレーンゲーム機を3台設置、すべて無料で遊べるようになっていた

 これまでに、駅ビルのテナントとしてゲームセンターを運営する例はいくつもあったが、今回のようにいわゆる「駅ナカ」を利用し、期間限定ながらアーケードゲームを稼働させたケースは非常に珍しい。同社広報によると、「秋葉原駅はアニメや漫画の専門店が多く、ゲームとの親和性も高いことや弊社店舗があることから秋葉原駅で本イベントを企画しました。」とのこと。実際、会場では家族連れや女性グループ、シルバー世代など幅広い客層が参加していた。

【電子マネーの導入が市場回復の契機となるか?】

 現在でも、ほとんどのゲームセンターではゲーム機に直接コインを投入する昔ながらのコインオペレーション方式で営業を続けている。「電子マネーなら、両替して小銭を持ち歩く手間が省けるので便利です。」(タイトー広報)とのことで、本システムの導入によってプレイヤーの利便性が向上するとしている。

 JAIA(日本アミューズメント産業協会)の調査によると、アーケードゲーム市場は2006年をピークに縮小の一途をたどっている。2006年には9,263億円(※)だった市場規模は2013年には6,429億円となり、わずか7年でおよそ30パーセントも減少している。タイトーでは、10〜11月にかけて対象店舗にて電子マネーを使用するとプレイ

料金が最大50パーセントオフになるキャンペーンを実施するなど、本イベントと併せて電子マネーが使えること

を周知させるとともに、苦戦が続いているアーケードゲーム市場の回復につなげる狙いも持っているようだ。

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Suicaなどをリーダーにかざすとゲームがプレイできる仕組みになっている

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今回のイベント用に特別に準備された景品のバッグ。タイトーのシンボル、「スペースインベーダー」のキャラクターがプリントされている

(鴫原 盛之)

関連リンク

・タイトー公式サイト

https://www.taito.co.jp/gc/special/emoney