「ソーシャルゲームでチート(ズル、ごまかし)行為をするプレイヤーは、そうでないプレイヤーよりも、現実世界で3.5倍近くズルをする」。世界最大級のカジュアルゲームメーカー、ポップキャップ・ゲームズ社International Solution Groupと共同で行った調査で、このような結果が明らかになった。

調査はアメリカとイギリスで、18歳以上のゲーマー1,201名を対象に、オンライン上のアンケート形式で、2011年9月15日から22日まで行われた。回答者のうちチート行為をすると答えたプレイヤーは101名(9.2%)で、そのうち48%は現実世界でもズルをすると回答した。一方、普通に遊んでいるプレイヤーでズルをすると回答した割合は14%に留まり、約3.5倍の開きが見られた。

チート行為とは、ゲームプログラムの改ざんや、ボット(自動で戦闘などを行うプログラム)を使うなど、ゲームメーカー側が意図しない手法を用いて、ゲームを有利に進める行為のこと。とくにオンラインゲームではゲーム内で収集したアイテムや貨幣などのデータを、現実の貨幣と交換するリアルマネートレードと結びつきやすく、ゲーム内コミュニティも悪化させるため、利用規約で禁止されていることが多い。

他に調査では、チート行為をするゲーマーのうち▽53%はテストでズル(カンニングなど)をする▽51%はホテルの備品(タオルなど)を持ち帰る▽51%は駐車場で身障者用スペースに駐車する▽49%は約束を破る▽47%はレストランで砂糖やジャムなどのパッケージを持ち帰る▽43%は待合室の雑誌類を持ち帰る▽イギリスでは58%、アメリカでは33%が税金をごまかす−−などの結果が得られたという。

調査に関わったコンコーディア大学(カナダ)のMia Consalvo博士は、「オンライン上と現実世界でチート行為に相関関係があることは驚くことではない。音楽ダウンロードや電子納税など、社会システムがオンライン上に移行し、身体的な関係が薄れていくことで、メリットもあれば、人々がチート行為を犯罪と感じにくくなる、などのデメリットもある」とコメントしている。

SURVEY: PEOPLE WHO CHEAT AT SOCIAL VIDEO GAMES ARE THREE TIMES MORE LIKELY TO BE DISHONEST IN REAL LIFE

http://www.infosolutionsgroup.com/pdfs/Social_Game_Cheating.pdf