2012年2月17日から全米公開が始まった『借りぐらしのアリエッティ(英題:The Secret World of Arrietty)』が好発進した。週末興行は8位で、最終的にこれまでのアメリカにおけるジブリ映画の興行成績を塗り替えることが予想される。英国の児童文学が原作という題材の親しみやすさとジブリ作品としては過去最大の上映館数、加えて配給のディズニーによる積極的なTVスポットの相乗効果と思われる。

米国の映画興行情報のBOXOFFICE MOJOによれば、週末4日間(2月17日〜20日)の興行収入は、810万2000ドル(6億4800万円)。ベスト10に入った作品はいずれもスクリーン数2000以上で、『借りぐらしのアリエッティ』のみが1522スクリーンだったことを考えると順位以上の好成績と考えられる。

これまでのアメリカにおける日本製アニメ映画の興行成績は次の通り。

 

第1位 Pokémon The First Movie: Mewtwo Strikes Back (劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲 )  興行収入:$85,744,662 上映館数:3043館

第2位 Pokémon The Movie 2000: The Power of One (劇場版ポケットモンスター 幻のポケモン・ルギア爆誕) 興行収入:$43,758,684 上映館数:2752館

第3位 Yu-Gi-Oh! The Movie: Pyramid of Light (遊戯王デュエルモンスターズ 光のピラミッド) 興行収入:$19,765,868 上映館数:2411館

第4位 Pokémon 3 The Movie: Spell of the Unown (劇場版ポケットモンスター 結晶塔の帝王ENTEI ) 興行収入:$17,052,128 上映館数:2675館

第5位 Ponyo (崖の上のポニョ) 興行収入:$15,090,399 上映館数:927館

『アリエッティ』はその公開規模とスタートダッシュから『ポニョ』を追い抜くのは時間の問題と見られ、『ポケモン』と『遊戯王』の一角にどこまで食い込むかがポイントとなる。北米市場では、作品性は評価されつつも、興行的な数字は作品性の評価ほど高くなかったジブリ作品だが、『アリエッティ』を突破口に、今後より広範な人気を獲得していくのかどうかが注目点だ。

 

BOXOFFICE MOJOの歴代アニメ映画興行成績

http://boxofficemojo.com/genres/chart/?id=anime.htm

The Secret World of Arrietty(公式サイト)

http://disney.go.com/arrietty/