第4回メディアアートと科学技術の歴史に関する国際会議「Rewire Conference 2011」が、2011年9月28日から10月1日までイギリスのリバプールにて開催された。Foundation for Art & Creative Technology (FACT)とリバプール・ジョン・ムーアズ大学アート&デザインアカデミーがホストとなり、総議長はマイク・スタッブス氏(FACTディレクター)が務めた。
本国際会議では、メディアアート史をはじめ、科学技術、インダストリー、パフォーマンス、ネットアート、ゲーム、キュレーション、教育、アーカイブなど幅広いテーマで120以上の研究発表がおこなわれた。とりわけ、メディアアート初期にあたる1950年代後半から70年代における作品やムーブメントなどに関する研究発表が多く見られた。
基調講演はアンドリュー・ピカリング氏(エクセター大学教授、科学技術学、英国におけるサイバネティクス研究)、ターニャ・ハロッド氏(英国王立芸術大学教授、デザイン史、英国における現代工芸研究)、スティーブン・カーツ氏(クリティカル・アート・アンサンブル設立者、メディア・アクティヴィズム)がおこなった。
日本のメディアアートに関連する研究として、上芝智裕氏(中京大学准教授、softpad)「Early video installation of Dumb Type」、馬定延氏(東京藝術大学研究助手、非常勤講師)「A Very ‘Superficial’ History of Media Art in Japan」、シモーネ・グリストウッド氏(ランカスター大学博士課程修了)「Re-wiring the past – pioneering Computer Art in Japan」、シモンヌ・ハーゲマン氏(新ソルボンヌ大学パリ3博士課程)「Robotic artist in Japan since 1970s」などが発表された。
「メディアアートと科学技術の歴史に関する国際会議」は2005年以降、隔年で異なる都市で開催されてきた。次回の開催は「Renew 2013年」がラトビアのリガで予定されている。
(明貫 紘子)
Rewire Conference 2011
http://www.rewireconference2011.org/
Rewire Conference 2011プログラム(PDF)
http://www.mediaarthistory.org/wp-content/uploads/2011/05/A3-Fact-ReWire-Back.pdf
http://www.mediaarthistory.org/wp-content/uploads/2011/05/A3-Fact-ReWire-Front.pdf
過去の「メディアアートと科学技術の歴史に関する国際会議」について