アニメに力を入れた編成を行っているTOKYO MXが、新たなチャレンジを始めている。これまでは過去作品を中心に放送し、新作は深夜帯に集中していた同局だが、昨年(2014年)秋から人気マンガ『怪盗ジョーカー』をアニメ化して月曜午後7時より放送。さらに2015年3月からは、世界で人気を博しているナンセンスなコメディ『アドベンチャー・タイム』を地上波で初放送する。どちらもこれまでの同局の姿勢より一歩踏み込んだ企画で、その展開が注目される。

『怪盗ジョーカー』は「コロコロコミック」で連載中の人気マンガ。これまでも「コロコロ」発のアニメ作品は多数あったが、UHF局での放送は初めてだ。これまで他局が得意としていたコロコロ作品のアニメ化にTOKYO MXも進出した格好といえる。同作は2015年1月まで放送し、現在は再放送中。4月から改めて第二期がスタートする。

一方、『アドベンチャー・タイム』は2012年よりカートゥーンネットワークで放送されていた作品。スーパーヒーローを目指す12歳の少年フィンと親友の犬のジェイクが活躍をシュールなタッチで描く。2015年1月には『ピンポン』などで知られる湯浅政明監督が製作した「フードチェーン」のエピソードも放送され、子供だけでなくカルチャーに興味のある一般層からも話題を集めた。

1970年代ごろまでは地上波でもアメリカ製のカートゥーンがよく放送されていたが、ここ20年ほどは放送されることは極まれだ。その点で今回のTOKYO MXでの放送は珍しいケースだ。同作は既にグッズなども含め火が付き始めている状況。この地上波放送でさらに人気が一般に広がることが予想される。

新たな切り口を持つこの2作の人気は、今後のTOKYO MXのアニメ編成にも影響を与えると考えられる。

怪盗ジョーカー公式サイト
http://s.mxtv.jp/joker/
アドベンチャー・タイム公式ブログ
http://blog.excite.co.jp/adventuretime