日本デジタルゲーム学会(DiGRA JAPAN)は2012年2月25日・26日に立命館大学衣笠キャンパスで2011年度の年次総会を開催する。テーマは「デジタルゲーム研究の地平:ゲームある日常のこれまでとこれから」。基調講演は書籍『それは「ポン」から始まった——アーケードTVゲームの成り立ち』の著者である赤木真澄氏が務める。
DiGRA JAPANはデジタルゲーム学会(DiGRA)の日本における拠点として2006年に設立され、2007年には DiGRA東京大会を開催。2011年からはDiGRA JAPANとしての年次大会も単独で開催してきた。
今年度は2日間で43本の学術発表やシンポジウムなどが予定されている。一般公開の特別講演では「ゲーミフィケーション」関連の書籍執筆・翻訳などをおこなった深田浩嗣氏(ゆめみ)、井上明人氏(国際大学GLOCOM)、藤本徹氏(東京大学)が登壇。他にデジタルゲームに関連した国際学会GAMEON ASIA 2012の連携講演として、スクウェア・エニックスの三宅陽一郎氏が講演する。
基調講演を務める赤木真澄氏は、業界紙「ゲームマシン」(アミューズメント通信社)の編集長として、30年以上にわたって業界を取材してきた「生き字引」的存在。また京都はテレビゲームの前身であるエレメカ(エレクトロメカニカルマシン)で画期的な製品を数多く開発してきた関西精機製作所や、任天堂を生み出すなど、テレビゲームと縁の深い土地柄である。一方で今年度はゲームの技術やノウハウを他の分野に応用する「ゲーミフィケーション」のムーブメントを受けて、医療や教育分野での研究成果などが急増した。テーマに恥じない時間軸を持った議論の展開が期待される。
日本デジタルゲーム学会