日本クリエイター育成協会(会長:ツェナネットワークス取締役副社長・佐野浩章)は国立オリンピック記念青少年総合センター(東京都渋谷区)で12月14日から18日、「第2回クリエイタートライアウトin東京」を実施した。
本イベントはゲーム業界志望の学生36人が6チームに分かれてゲームを開発し、企業参加者に向けた作品発表を通して、就職活動の一環とするもの。ゲームは「飛ぶ・跳ねる・泳ぐ」のうち、2つの要素を組み合わせるという統一テーマのもとに制作された。
最終日の発表会には、任天堂をはじめ15社の人事担当者やゲーム開発者が出席。トビウオを操作してジャンプの飛距離を競うものや、アジフライを美味しく揚げて売り上げを競うなど、個性豊かな6作品の説明が行われた。終了後は開発されたゲームを囲んで、学生と企業担当者との間で熱心な交流が行われた。
■ゲームジャムと採用活動の融合
本イベントの特徴は見ず知らずの参加者が一堂に会して、同じテーマに基づき短期間でゲームを開発する「ゲームジャム」とよばれるイベントと、就職活動を組み合わせた点だ。学生にとって面接などの限られた時間ではなく、作品制作を通して実力をアピールできるメリットがある。
一方で企業にとっても比較的、長期間学生を観察することができ、作品の内容から各自のスキルも見定めやすい。そのため近年ではインターンシップの一環として、企業が学生向けにゲームジャムを実施する例も増加している。
なお、同協会では名称は異なるものの、同じような趣旨のイベントを5年連続で開催している。特に今年は10月に大阪で行われた「第1回クリエイタートライアウトin大阪」に続く2回目の開催。同協会では第1回目の開催で1名の内定者を輩出したという。
もっとも、採用活動の一環だけあって、発表会では企業も学生も真剣勝負で挑む姿がみられた。企業側からの質疑応答では、厳しい質問が集中して学生が言いよどむシーンもしばしばだった。また終了後の交流会では採用活動という枠を越えて、学生に対して熱心に講評が行われる姿が印象的だった。
制作されたゲームは下記の通り。